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パラサイト難婚時代

個人化の時代における「結婚・未婚・離婚」は何を意味するか? 3組に1組が離婚し、60歳の3分の1がパートナーを持たず、男性の生涯未婚率が3割に届こうとする日本社会はどこへ向かうのか? 
単身世帯がマジョリティとなる社会になるにもかかわらず、
人々の結婚観は半世紀前の昭和からアップデートされていない現実が根底に。
親世代の結婚生活が不可能になった「難婚社会」の正体と課題を
家族社会学の第一人者が最新の調査データから徹底的に問う!

本書から


子育て支援という掛け声だけが大きい昨今である。
団塊の世代の子女が就職するときの就職難を解消できず
その世代が結婚しづらい状況を放置してしまっていた政府の責任は重い。
筆者が「希望格差時代」を書いたのは2004年だったとか。
今や格差は「確かにあるもの」と認識されているのではないか。

認識しないようにしているのは政府だけである。
離婚した母子が貧困なのは、夫が必ず養育費を払うようにしていないからであるし、母子福祉手当も足りないし、非正規労働者の収入も少ない。
手を付け始めると大変だから、見ないようにしているのである。
妊娠したのに相手に逃げられて、やむなく死なせてしまう件の対策も
全く見えない。
大企業の正社員の給料がいくら上がっても関係ない人は多い。
大企業は下請けの中小企業のことなど考えないからだ。
パワハラやモラハラが、そこにある。

経済的な事ばかりではないとは言うものの
金はカタキである。

よく、「あること」に感謝して
「ないこと」はねだらない とかしたり顔で言う人がいるが
そんな風にしていたら、格差がどんどんひどくなっていき、犯罪などの社会不安は増えていくことだけは間違いない。

と もやもやしていても何かができるわけでもないけれど。





文中に「コミットメントする」という言葉が出てきた。
文章中の説明としてはわかったのだけれど、うまくいえない。
昔、河合隼雄と村上春樹の対談に出てきた「コミットメント」という言葉がわからな過ぎて、ずっと引っかかっている。

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