見出し画像

白鯨とアストリッド

「白鯨」の原作を読んだことがあるかどうか覚えていないが
漫画化されたものは確かに読んだ。
最後、海に投げ出されながら
沈んでいくエイハブ船長を見ていた少年を覚えている。

自分の足を食らった鯨を恨み 半ば狂気に陥り
というようなことらしい。

アストリッドは復讐心があったのかどうか。
アストリッドは、
自分の日常を形作るものが乱されたり壊されたりすると
ひどく動揺する性質であるし
父は唯一アストリッドを理解し、愛し見守ってくれた肉親だ。
どれほどの喪失感があっただろう。
捜査の打ち切りにどれだけ失望しただろう。

ラファエルはどうか。
「許しがたい事件」があると正義感で突っ走ってしまう。
でも、止まれないわけでもない?
日本だったら「怒りに我を忘れる」のは王蟲だけれど。

今回、アストリッドは他のパズルを解いていない。
内容の整わない調書と北欧神話がパズルだった。

今までも、アストリッドを中心に
事件の材料は並べられていた
さながら魔方陣や曼荼羅のように

今回、冒頭以外でパズルをしていないことも
次のシーズンへの伏線の一つなのだろうか。



「相棒」で考えると
記憶に特化した右京さんと亀山君みたいなコンビである。
彼らのように半ば孤立しているわけではなく
ラファエルチームの人たちがちゃんと埋めてくれているので
ちゃんと解決できるのであるが。


この記事が参加している募集

#テレビドラマ感想文

21,891件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?