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がんをやっつけろ!第1話「入院までの道のり」


はじめに

前回の記事で病気のことを書いたら、たくさんの方から励ましのメッセージをいただきました。本当にありがとうございます。思いもかけず、十数年ぶりの知り合いからもメッセージをいただき、なんだか変な話ですが、病気になってよかったなとw
それにしてもつらつらと自分の病気のことを書くことについて迷いがあるのも事実。だってなんか病気自慢?してるみたいで気が引けるなと。いや別に自慢してるわけじゃないけど、結果的にそう受け止められることも無きにしも非ずでして。自意識過剰ですかね?
とはいえ、せっかく貴重な経験をしてるので、前の日記にも書きましたが、後に続く?方の参考になればと、シリーズとして書く決意をしたわけです。あといろいろ聞かれて都度都度説明するのもなんだかなと。
決して皆さんからの暖かいメッセージや励ましの言葉が欲しいからじゃありませんw

毎年、定期健診受けてましたよ

もちろん職場の健康診断で毎年、胃カメラを飲んでました。というのも7~8年前だったか、「逆流性食道炎」と診断されたからです。
逆流性食道炎ってどんな病気?

この逆流性食道炎ってめっちゃポピュラーな病気でして、おそらくこれを読んでる方の中でもそう診断された方が2割くらいいるんじゃないかな?
で、いまだからこそはっきり言えます。心当たりある方は、本当に気を付けたほうがいいです。
俺もそう診断されたのでポリープを毎年、検査していて、でも「良性ですね(※悪性=がん)」って診断されていて、ぶっちゃけ舐めてました。ネットで調べると、この「逆流性食道炎が原因で食道がんになるひとが多い」と書いてありまして、でも当時はまったく気にしてなかった。
そして去年の9月にも胃カメラを飲んでまして、そのときも何も言われなかったわけです。

これはあとからわかったことだけど、どうやらこの胃カメラで写した画像を見て診断する人のスキルで早期発見できるかどうかが掛かっていると。なので本当は、心配な人は別なところでも調べたほうがいいってことも。要は医療ってかなり属人的だってこと。偏ってる意見かもしれませんが。
結論、9月のときにお世話になった胃カメラの先生は俺のがんを見逃していたわけです。なぜなら今の主治医の先生に聞くと、初期からステージ3に進行するのに大体1年くらい掛かるそうなのでそのとき見つかってもおかしくなかったと言われたので。
あとこれもあとからわかったことだけど、食道がんの症状として「声がかすれる」ってのがあるらしく、そもそも俺は元からかすれ声(原因はとある芝居に出演したとき、爆音の中で叫んだことで潰れたw)なので、それすらまったく気にしてなかったという。

食事がのどを通らない

もちろん恋煩いじゃありません。そんな歳でもないので。苦笑
今年に入ってからのこと。なんか妙にのどに詰まるんですね。食事が。最初は「老化かな?」と思ってまったく気にしてませんでした。ちょうどオフィスコットーネ『磁界』の作演出でめっちゃ忙しいときだったこともあり。

でもあるとき、食事を飲み込むことができなくて、とうとう嘔吐してしまいまして、そのときはじめて思ったわけです。これは何かあるなと。ネットで調べるといろいろな可能性が書いてあって、いずれにしても「早く病院に行け」とあったわけです。
で、職場近くの内視鏡クリニックを予約して胃カメラを飲んだわけです。その先生のひとことめが「ああ、これ、がんですね」だったわけです。
なんかドラマとかで見るシーンだと、重苦しい雰囲気の中、医者が言いづらそうに「気を確かに持って聞いてください」的な前置きがあって告げる、みたいな先入観があったんですが、あまりにもあっさり言ってきたんで、俺も普通に「あ、そうなんですか」と、「首に虫刺されがありますね」「あ、そうなんですか」くらいの軽さで返事をしたわけです。

いろんなひとから「初めてがんって言われたとき、どんな心境だった?」って聞かれますが、ぶっちゃけそんな感じだったんで、目の前が真っ白になることもなく、動揺することも、腰を抜かすことも、もちろん泣き崩れることなどまったくなく、ただただ「あ、そうなんですか」って思っただけでした。それが3月のこと。

いま思うと、そのとき何気なくネットで調べて行ったこの内視鏡クリニックがホントによかったなと。ぶっちゃけ運命の分かれ道だったかも。
手遅れになる前に食道がんの可能性を指摘してくれたし、何よりそこから紹介を受けて行った病院がいわゆる食道がんのハイボリュームセンター(該当の病気における手術件数が多い病院のこと。一般的にハイボリュームセンターのほうが経験値が高い分、高度かつ安全な医療を受けやすいと言われている)だったから。

ひたすら精密検査を受ける

で、紹介を受けた病院に行き、そこの指示で精密検査をひたすら受けました。血液はもちろん、ふたたび内視鏡(上からも下からも)、超音波検査、CT検査、PET検査、等々。ちなみにだけど、大げさでもなんでもなく、この3か月に刺した注射の針は、今までの55年の人生で刺した針の数より多いかもしれない。それだけ注射注射注射注射の連続だった。
余談ですが、それではじめてわかったことがあって、注射を刺すのが上手い人と下手な人がいて、下手な人はホントに下手で、何度も刺しなおすという。そんなこといままでほとんどなかったので、下手な人、結構いるなと今はわかりました。もちろんそのときはニコニコして、「何度でもやり直していいですよ~」って俺は言ってるけど、心の中では「1回で決めてよ~」って泣いてましたww

内出血だらけの右腕

あ、でも医療従事者、特に入院病棟にいる看護師の方には頭が上がりません。ホントに大変かつ重要な仕事をしてるなと、毎日感心しきりでした。だからこそ注射の練習台になることもまったく厭わなかったという。

食道がんだってよ

ということで4月上旬、がんの進行度が確定し、治療方針を提示されたわけです。そのとき心の中でガッツポーズをしたことは前の日記に書いた通り。
それで4月中旬に1回目の抗がん剤入院となったわけです。
実はそのとき、その入院期間中にAimerのLIVEチケット@横浜アリーナが当たってたんだけど、泣く泣く諦めたり、両親を連れて旅行に行くことにもなってた(トップ画像の写真は両親とはじめてハワイに行った時のダイヤモンドヘッドからの遠景)んだけど、それも諦めました。もちろん先生にお願いして入院を遅らせることもできたんだけど、それよりも早く1回目の入院を終えて、顔合わせ(4/29の予定)に間に合わせたいという気持ちのほうが大きかったから。
ただその焦りによってそのあと大きなしっぺ返しが来ることになるのだが、それはまた次回書きます。

4月、1回目の入院時の朝。自宅前にて

ということでここまで読んでくださりありがとうございました。続きはまた数日後に。

あと、前の日記がTwitterで削除されてるのはTwitter社のせいです。俺が自分で削除したわけじゃありません。おそらく何らかの規制に引っ掛かり、勝手に削除されてたのではないかと想像します。

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