曇り空のアルデンテ

ビルの14階からの景色を眺めながら
「そろそろかな。」
と思った仕事の休憩時間。
 
慎重に蓋をはがし
食べはじめたら
カップ麺はアルデンテだった。
   
あと1分、
いや30秒待てば
ちょうどいい麺の具合だったに違いない。
 
少し かための麺を
よく噛んで食べながら蓋に目をやると
丁寧な言葉で「3分待って」と書いてある。
 
わかっていたのに
なぜちゃんと時間を計らなかったのだろう
なぜ感覚で済ませてしまったのだろうと
自分を責めながら食べた。
 
責めながら食べたが
私は次もきっと時間を計らない。
 
自分のことは
自分が一番よくわかっている。

2016年6月23日 木曜日


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