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薪焼きノススメ

こんばんは。
Hotel'sの薪焼きアーティストNOBUです。
今回は薪焼きの楽しさをお伝えできればと思います。

薪焼きって?

そもそも薪焼きとは何か。
まぁその名の通り薪で調理を施す事なのですが、日本の面積の2/3を森林が占めているこの森林大国で薪焼きをすることはもはや『必然』なのである。
薪焼きをするメリットとして、薪の持つ水分と燻製香による表面は高火力でカリッと中は旨味をギュッと閉じ込るところにある。
元々、フランス・スペイン・イタリアでは薪焼きとしての原始的な調理法が確立されておりそこを売りにしたお店もたくさんあり、料理人としては興味の尽きない分野でもあった。

薪の種類

薪の種類は大幅に2種類に分かれます。
広葉樹と針葉樹
一般的に広葉樹のナラが使われることが多く、焚き付け(最初の火おこし)で針葉樹を使ったりと用途によって使い分ける。
今まで扱った薪は
ナラ→一番オーソドックス香り火持ち共に優れ柔らかく火入れを出来る、マリカで言うマリオ
サクラ→ナラよりしっかりした香りが特徴で燻製チップでもよく使われるいい香り、木の密度もしっかりしており最初ちょっと火がつきにくい、アスパラとかしっかりしてる系の野菜最高
リンゴ→薪自体にほんのりリンゴの香りがして個人的に大好き。焼くとフルーティな薫香がつく、気がする。サクラの燻香より柔らかく優しい気持ちになれる、肉より魚で使いがち
クヌギ→ナラに近いがナラよりも少し香りが重め、チーズとかこれで炙るとマジで旨い
ヒッコリー→表現の難しい熱の厚み、カラッとした香りがする(表現としてあっているのかどうか)焼きおにぎり作るとなんかいい感じ
マツ→焚き付け用でよく使う、所謂マツの香りヤニが結構きついので要注意
スギ→マツよりフワッと香るが刺さるようなイメージの火が起こる
シラカバ→樹皮の部分に油を含んでいてめちゃくちゃ高火力、一気に火を起こせるが熱の厚みは薄く、独特の香りがする、結構好き
モミ→薪割りする時大変、よく燃える、チキンを最後香ばしく焼く時使いがち
ヒノキ→上品な香り、まさにヒノキ風呂、魚介におすすめ
と色々あるが全て個人の見解です。
異論は認めます。

薪焼き

これまでつらつら色々書いてきましたが、薪焼きのイメージとしては
炭火だと遠赤外線で熱が肉を透過する(イメージ)のに対し薪火は熱の厚みで
素材の旨味を下から押し上げる
故に何度もひっくり返して旨味を中に閉じ込め常に素材の持つ水分を全体に回してあげると言うものです。
そして表面の焼き色も高火力で一気に色づけるのではなく薄い焼き色を何層にも重ね
香ばしさと薫りの多重感を表現する
ところにあります。
なので口に入れた瞬間
『まず燻製香のような重量感のあるパンチ
 咀嚼すると溢れる肉汁と旨味
 飲み込むと喉を通り抜ける多幸感
 最後の鼻から抜ける薫りの余韻』
これこそが薪焼きの真骨頂なのではないかと思います。

そして一つとして薪火に同じ表情はなく
一定の火圧を保つのは難しいのですが、それこそ薪焼きの楽しさです。
肉の脂の入り方、表面の塩加減乾き具合、等々
様々な要因の上に成り立ち針の糸のような火入れを日々目指して生きたいと思います。
ぜひ一度薪焼き体験に来て頂けると幸いです。

Hotel's Chef 薪焼きアーティスト Nobu


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