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にちゃにちゃ拷問、ぐちゃぐちゃ内臓【徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑】前編

このグロさ、ホンモノや…

最近、東映ポルノ映画にハマっています。

もともと、以前レビューした『エロ将軍と二十一人の愛妾』(以下、『エロ将軍』)を観るために、アマゾンプライム内のチャンネルであるJUNK FILM by TOEIに入っていましたが、ここには東映ポルノ映画が多く入っているんですよね。

まぁ、『エロ将軍』も最初はエロいもの観たさに鑑賞したんですが、ただのエロでは語れない魅力が詰まっいて驚いたわけですよ(レビューnoteを見てくれよな!)。そこでカルチャーショックを受けた私は、東映ポルノのことをもっと知りたくなったわけです!

今回はその中で気になった一本、『徳川女刑罰絵巻 牛裂きの刑』を鑑賞しようと思います!

気になったきっかけは『徳川女刑罰史』(こちらもレビュー執筆中)の感想欄で、「牛裂きの方がグロくてヤバい」との声が多かったことでした。ちょうどエロ要素に飽きかけており、グロ要素を欲していた時期なのですが…

ん?グロい? 言うて売り文句止まりやろww
まぁグロいと言っても、昭和基準のグロさだから今から見るとチープなんやろうなぁ…。

これは完全にフラグでした。ヤバいよ、この映画。

この映画は二つのオムニバスで構成されていましたが、あまりのグロさに耐えかねて、これを書いている時点では前半しか見ておりません。それがレビューを前編と後編に分けている理由でございます…。

レビュー後編は後日更新予定ですので、悪しからず。

ノンストップ!拷問地獄

舞台は寛永5年の長崎。長崎奉行所で与力として働く伊織は道中、まむしに噛まれてしまう。そこで毒を吸い出し、救けてくれた村娘の登世と出会い、馴れ初め合うのであった…。(余談:『徳川女刑罰史』でも傷口を舐めてからセックスするシーンがありましたが、傷舐めは愛情のトリガーなんですかね…??)

伊織と登世の美しい馴れ初めは、素朴かつ綺麗に描写されており、日本の原風景と似合っている。伊織の挿入を拒む登世の純潔さも相まって、官能的かつ初々しさも感じるシーンとなっていた。これが地獄の始まりとは知らずに…。

当時の長崎奉行所は邪宗教(キリスト教)を厳しく取り締まっており、奉行である高坂は拷問によって宗徒を取り締まっていた。まぁ〜この拷問がとにかく生なましくて残酷よ!! 

人間天ぷら〜feat.信楽焼〜

蛇責め水槽

トンカチ足粉砕

ざっと行われた拷問を挙げるとこんな感じ。どういうこと!?と思ってる読者の皆さま、大丈夫です。私も同じ思いで観ておりました。まず、人間を天ぷらのように油責めするならまだしも、それを信楽焼に閉じ込める発想はどこから思いつくのかね!!?(日本版ファリスの雄牛みたい) 一方で、趣向を凝らした拷問ばかりかと思えば、足を骨がむき出しになるまで粉砕するシンプルに痛々しいものがあるから油断できない。人間の焦げやむき出しの内蔵描写、そして役者の演技も相まって、リアリティ溢れる数々の拷問が画面に繰り広げられたのだ。

お、おそろしや…、。そんな拷問にエクスタシーを感じるサイコ奉行:高坂にも恐怖を感じる。だが、本当の地獄はこれからである!

That's perfect!NTR胸糞Party

高坂が邪宗徒に雌豚丸焼きの拷問を行ったとき、伊織はその場に登世がいることに驚く。実は登世の一家は邪宗徒として捕らえられていたのだ!登世が伊織の女と知った高坂は、不敵な笑みとともにこう呟いた…。

「That's perfect.」

いや決め台詞ぽく英語使うな!!こうして、サイコサドな高坂は伊織の目前で登世をNTRレイプを果たしたのであった…。ピンク映画にしては遅い挿入シーン。しかも、挿入時に大きめなモザイクが掛かっているのが不満である。あれだけ刺激の強い拷問を見せた後なので、「セックスは見せるの駄目なんや」と消化不良となってしまったのだ。ちなみに、私が一番精神的にキツかった描写は、この後登場する登世の妹(12歳?)が高坂によって両目を焼かれて潰されるシーンである。この映画の拷問は老若男女おしなべて容赦ない。そして、ここまでが開幕20分以内に展開であるのがビックリである。展開がスピーディーであるのもさることながら、個々の拷問描写も抜かりなく演出されており、一周回って清々しいくらいであった。

登世は高坂の側女になることで、家族の助命を願い出たが、この映画は高坂の欲望で動いているので、それは叶うことなく、ついに登世の父母が磔で処刑されることになった。

いいか、すぐ死なせるでない!にちゃにちゃと殺せ!

ここでも高坂のセリフが印象的である。お前はにちゃあと笑ってるもんな。にちゃにちゃという表現が上手くハマっている例である。高坂はにちゃにちゃが日本一似合うキャラクターかもしれないだろう。処刑後、高坂は欲望のまま登世とセックスするのだが、この時の音楽が実に良い。尺八を用いた和サウンドとオルガンを用いた聖楽が合わさった感じで、映画の世界観を表しつつ、登世の哀しみを醸し出している。

牛裂きの結末は如何に…

さて、これ以上書くと物語のネタバレになるので、気になった読者は結末を自身の目で確かめてほしい。

果たして、伊織と登世の運命や如何に!

結論から言うと、映画タイトルの牛裂きはこの物語のクライマックスに描かれています。映画前半の見せ場となっていますので、グロさに用心してご覧くださいな。さらに、胸糞な展開にも注意が必要です。この物語は拷問が見せ場となっていますので、必然的にそれが大好物な高坂には天国な世界となっているわけです。『エロ将軍』が権力に溺れて放蕩三昧の挙げ句、その罰が当たったような展開であったのに対し、こちらは一切罰などが当たらない真反対なものとなっていることが分かります。その理由は、高坂が狂気そのものを体現したキャラクターで、清濁含めた人間として描かれた『エロ将軍』とは別物だったからだと思います。しかし、どちらも権力による支配構造が引き起こした物語として描かれており、当時の東映ポルノの作風に一貫性を改めて感じました。

キッチュなようで奥が深い…。まさにオマンコのような映画ですな!

そして、後半からは全く別の物語が始まります。こちらも見応えがありますが、これ以上の精神負荷をかけると私にとって拷問なので、先に申し上げたように、映画後半の物語は後日レビューいたします!

余談:最近、noteの更新が遅くてすみません。現在、社会労働という名の拷問を受けている最中ですので、今後も更新遅くなりますが、首も乳首も長くしてお待ちいただけたら幸いです。

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