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先週はシンガポールに行って、色々と学んでいました。

日本が30年、伸びていないとか、どんどん遅れていってるって話は何度も聞いていると思いますが、「本当にやばい」と自覚しないといけないと、心から思えました。

海外に観光に行くだけだと、そこまで「やばさ」はわかりません。
せいぜい、日本より物価が高いな~とか、アジアも発展してきてるな~と感じるくらいです。

ただ、ぱっと目に見えない部分、例えば、日本人の持っている情報の古さとか、マインドの低さとかが、本当にやばいと思います。

上場企業の経営者でも、やってることは30年前とあまり変わっていません。情報とマインドがアップデートされていないんです。

企業の効率性や、迅速性、経営戦略の古さ、ITリテラシー、ファイナンスの知識など、日本は、ベクトル的には世界の最下位にすごい勢いで向かって行っています。

30年間、経済や給料が伸びていない国なんて、内戦に明け暮れている国じゃない限り、世界にはほぼありません。

原因は政治のせいでしょうか?
確かに、日本の政治は三流ですが、政治が良くないのは「国あるある」です。ひどい政治でも伸びてる国は山ほどあります。

日本人の能力でしょうか?
日本人は世界的に見ても、優秀で勤勉な民族です。小さくて資源のない国土で、世界No.1まで登りつめた国ですから、能力が低いわけではありません。

私は、原因は「環境」にあると思います。
個人単位で成功するのかしないかも、「環境要因」が一番と言われています。

環境とは、まず日本が地政学的に、アジアの島国であることです。

イノベーションは、異なった知識や考え方を掛け合わせることで起きるとわかっています。

日本は海外と陸続きでもなく、英語を話す必要もない環境ですので、イノベーションがかなり起きにくい環境です。

しかも、単一民族ですから、国内でイノベーションは基本的には起きません。

アメリカが発展したのは、移民という異なった考えの人たちをたくさん受けれ、イノベーションが起きたことに起因します。

東南アジアに行ってみると、様々な民族がごった返している国が多いことに気づくでしょう。そして公用語に英語が入っている国が多い。

中国や韓国は、民族的には同質ですが、積極的に海外に進出しています。留学生数も多い。日本人の留学の数は統計上、年々減り続けています。

明治維新前から、バブルあたりまでは、日本は積極的に海外の異文化を学びに行っていました。

第2の原因は、日本の規模感と、優秀性に起因します。

国内である程度、市場が成立してしまうので、大半の企業は、国内市場のみで戦うことを決断します。だから海外との交流が起きません。

ある程度の発展を遂げてしまったので、ハングリーさが出てこないのもあるでしょう。

そして、優秀性が逆に仇になっています。
日本語で検索しても、ある程度のレベルの情報が得られます。研究論文もたくさんあります。ほとんどの日本人はこれで満足していますが、日本語の情報自体がもう30年も時代遅れだったりするのです。

自国がそこまで発展していない国は、最初から情報を得るときは英語で検索するでしょう。英語の本を読むでしょう。世界の中心はダントツに英語です。これは避けられない事実です。

翻訳されて日本に入ってくる情報なんてほんの一部でしかありません。英語中心、海外中心に情報をとっていかないと、どんどん遅れをとるのは目にみえているところです。

こうやって、新しい情報、新しい価値観から取り残されている日本が、発展しないのは当然の帰結と言えるでしょう。

健康の分野でも、アジアではまだレベルが高い方かもしれませんが、欧米の研究に比べてたら、圧倒的に遅れています。ネットに落ちている情報も、古過ぎます。

とはいえ、悲観論ではありません。歴史上、盛者必衰。おごれるものは久しからずです。

どんなに落ち目でも、頑張って這い上がろうと思えば、またいつでも発展なんて遂げることができます。なにしろ、私たちは優秀で、まじめな民族ですから。

そもそも国土的には不利な環境から、成り上がった民族です。

方法論としては、個人的にはガラパゴスには逆に良さもあると思っているので、じゃ~即移民を入れるという話には賛成ではありません。

世界をとても良い場所にしようとしたときに、日本が培ってきた、ホスピタリティとか、物を大切にする文化とか、約束を守る姿勢とか、必ずや必要になってくると思います。経済という側面だけからすべてを判断してしまうと、必ずや間違いを犯します。

それこそ多様性にした国が増えると、単一民族こそが多様性を担う存在になれるという可能性もあります。世界を1つの会社と見立てると、異質な人が一人いた方が面白い。地球を1つの観光場所と見ると、日本という異様な国が存在し続けた方が、地球の魅力が増します。

個人的には、地球の、いつまでも競争し続けて、お金を追い求め続けて、経済的な発展を追い求める価値観に、ピリオドを打てる国は、数えるほどしかいないと思っていて、その1つの有力候補が「日本」だと思っています。

競争し続けている限り、どんなにITや機械が進化して、人間が携わらずに効率的に食糧を作れるようになっても、私たちは、ずっとあくせく働き続けないといけなくなります。

便利さと引き換えに、もっと大切な何かを失っているのではないか。

なんか、書き始めたときのイメージと、着地点がまったく変わってしまったような気がするので戻しますが、とにかく私たち個人レベルでは、もっと海外の情報を取り入れ、知識やマインドを日々アップデートしていくのが、経済的に成功するにも、健康になるにも、子供の教育をするにも、大切になってくると思います。








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