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『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』 サーガの終わりはこれでいいのだ。

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』“Star Wars Rise of Skywalker”(‘19) が2020年3月5日で日本での上映が終了となる。これで本当にスター・ウォーズ・サーガが終わるのかと思うと感慨深いものがある。

ぼくは2019年12月19日(木)24:00 からの初回、東宝シネマズ日本橋に、子供たちと一緒に行ってきた。
EP7からは、香港での初回鑑賞が恒例だったが、今回は仕事の都合でどうしても東京へいなければならなかったので仕方ない。
香港の劇場では、西洋人も多くSWファンが大挙して集まるのでお祭り騒ぎで楽しいのだ。
それに引き換え、日本の映画館はお通夜のように静かだ。拍手もまばら。六本木に行けば盛り上がったのかも知れないが、チケットは即完売になっていた。

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映画が始まる。Lucas Film Limited ロゴからそれに続くジョン・ウィリアムスのテーマ曲冒頭でもう涙が出そうになる。事前にアメリカでの評価を読んだらあまりに評判が悪く、テンション下がり気味だったが、やはりスター・ウォーズの音楽をドルビーアトモスの大音量で聴くだけで高揚してしまう。これが最後かと思うと余計にグッときちゃうオレ。

まさかのパルパティーン登場。劇場へ入る前に「フラッシュ点滅の場面があるので、てんかんの方は気をつけて」という掲示板の意味がそこでわかった。
けど、ダースベイダーがEP6で命をかけてやっつけたのはなんだったのかと思ってたら、これクローンだったのですな↓

砂漠の惑星パサーナで、レイたちはランド・カルリジアンに会う。ここも香港で観てたら拍手喝采の場面だ。日本橋はお通夜(笑)

その後もファーストオーダーとレジスタンスの戦いが続き、レイが誰だったのか、カイロ・レンもこうなるのか、レイアも、ルークも、チューイも、C3POも、R2D2も、ハン・ソロも、ポーも、フィンも、BB8も... ヒックス将軍はコメディリリーフと思ってたら意外に良い役なんやな、ローズはジャージャービンクス並みの扱いをされちまったなぁ、なことがわかり(笑)大団円となる。

劇場を出る時、泣いてる人もちらほらいた。ぼくと同じような感情になった人も多くいただろう。
保守的と取られようが、やはりこういう終わり方でよかったと思う。ライアン・ジョンソンがEP8で、わざととっちらかした展開を、元のサヤへ戻したJ・J・エイブラムスは大変だったと思うが、よくやってくれた。
タトゥイーンで始まり、タトゥイーンで終わる。SWを同時代に生きた人間は、こういうのが観たかったのだ。結果的にEP8でテイストが変わってしまい、その路線を期待した人々は落胆し、古くからのSWマニアは安堵したのではないか。

Rotten Tomatoesの「スカーウォーカーの夜明け」の評価も、それに呼応している。評論家52%に対して、観客は86%の指示(2020年3月3日現在)↓ 。評論家の評価はSWシリーズ中最低である。

EP8「最後のジェダイ」(17年) の時はその逆転が起きており、評論家91%に対して、観客は43%しか指示していない↓

つまりこれは、したり顔の評論家が多いとも言えるし、同時代を生きたかどうかでも評価がわかれるのではないかと思う。50代以上の評論家とそれ以下では、「スター・ウォーズ愛」の度合いが違ってるのかもしれない。

だが、日本では、嬉しい出来事があった。月刊誌スクリーンの「読者が選んだSCREEN映画大賞2020」で、「スカイウォーカーの夜明け」が『アベンジャーズ・エンド・ゲーム』を抑えて第一位に輝いたのだ。
ぼくが中学、高校と読み続けていた老舗の映画ファン雑誌の投票なので、余計に嬉しくなった。
『スター・ウォーズ』(今でいうEP4)の情報はこの雑誌で得ていたのだから。

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『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』 ぼくの感想

結局シークエル(EP7, 8, 9)は、JJが全て監督すべきだったろう。プリクエル(EP1, 2, 3)はジョージ・ルーカスが監督したように。そうしなかったから、統一感が取れずに、SWマニアには叩かれる展開になってしまった。それはディズニーと製作者側の判断ミスだったと思う。

本当は香港で2度目の劇場鑑賞の後、ここに書こうと思っていたが、香港へ戻ってから旧正月前の慌ただしさもあり、公開終了直前にまた行くつもりだったのだが、その後の新型コロナウィルス蔓延を受け、劇場そのものに行くことができなくなってしまった。

1977年から42年もかけて作られたこのスター・ウォーズ・シリーズ全9作品。
自分が高校生の時から楽しませてもらったことに感謝すると共に、人生で色々ツラいこともあったけど、ぼくやぼくら世代の人々は、この映画が公開される楽しみを経験でき、幸せな時代を過ごせたのかも知れないな、と思っている。

Force will be with you, always.

てなことで。





最後までお読みいただきまして誠にありがとうございました!