全部オンラインで出来る開発ツールを調べてみた

こんにちは,のぶです.今回はエンジニアが使うあのアプリケーションのWeb版が存在するのか調べたいと思います.

最近chromebookを買ったのですが,周りから何ができるねん,とよく聞かれます.chromebookは低スペック・安価パソコンです.基本的にブラウジングしか出来ません.それだけか,となるかもですが,今の世の中だいたいWebアプリケーションでなんとかなってしまうのです.その設計理念によって,エンドユーザーは高スペック・高価なパソコンから開放されるのです.特に教育機関ではハマっているようです.

実際,アメリカの教育機関の59.6%がchromebookを導入しています(2018).https://www.futuresource-consulting.com/press-release/education-technology-press/global-k-12-mobile-pc-market-projected-to-pick-up-in-2018/

しかし,エンジニアからすると低スペックパソコンなんて!となると思います.僕もWebアプリでどこまでいじれるのか知らないため,今回調査してみました.

IDE

まず,みんな大好きarduinoですね.はいありました.Arduino Web editorです.会員登録すれば無料で使えます.ただ残念ながら,使えるボードの数は少ないようです.個人的にesp32なかったのは悲しい.

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次に,VSCodeです.これもありました.ただこちらベータ版のようです.利用するにはMicrosoft Azureアカウントが必要になるようです.1年間の無料版が利用できます.Platform IOも拡張機能として利用できることから,マイコンボードのビルドもできそうです.ただ,Visual Studioのonlineを利用しようとしてVSCodeが起動したのですが,そこが気がかり笑

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Android StudioやXcodeのWebアプリは残念ながら無いようですが,VSCodeをオンラインで起動できるのであればFlutterを使ってアプリ開発もできそうですね.

最近人気ではありませんが,Eclipse IDEのWebアプリもありました.こちらChromeの拡張機能としても使えるようです.URLはこちら
ただ,使ってみましたが広告多いし,画面小さいしで正直使い物にならないなと思いました.ごめんよ.

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CAD・modelling

CADのWebアプリはTinkercadOnshapeがありました.Tinkercadは誰でも簡単にモデリングできるCADツールです.Onshapeは,知らなかったのですが,本格的なCADツールのようです.

試しにOnshapeで指先を作ってみました.爪はないですが

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うん,SolidWorksだわこれ.サーフェスモデリングも出来ます.
マシンスペックによらないので,低スペックパソコンでもCADが出来ます.これで無料なんだからいいですね.データ保存もクラウドに出来ます.

モデリングツールには,VectrayとNodiというアプリがありました.NodiはDynamoやGrasshopperのようなプロシージャルモデリングソフトのようです.

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Vectray

プロシージャルといえばhoudiniが今熱いですね.こちらはWebアプリはありませんでしたが.

VectrayとNodiはレンダリングもできるようです.Onshape・TinkercadとVectray・Nodiを組み合わせればモデリング・筐体設計ができそうです.

また,2Dですが,AutoCADもWebアプリ化してるみたいです.
URLはこちら.2Dで設計が慣れている人はとても活用できそうですね.

回路

回路図作成のオンラインツールを探したところ,意外とたくさんありました.その中でもこれは使えそうだなと思ったのはschematics.comです.シンボルが多く,googleアカウントなどの連携も用意に出来ます.ただ,eagleのようにボードが作成できないのは残念だなと思いました.

文書

文書作成ツールも必要ですよね.特に学生は論文を書く必要があるので.
文書作成ツールにはGoogle Documentがまずあります.また,officeにも無料で使えるオンラインofficeがありますね.Googleもwordもdriveと連携させればクラウド上で全て作業が出来ます.もちろん,少しレイアウトがズレたり,機能が若干少ないなどの問題があります.
論文といえばそう,LaTeXですね.理工系の論文作成には多くの人がLaTeXを使っています.もともとは数式が美しく描画できるからだったのですが,キャプションや参考文献の紐付けに便利で,プログラムを書くように(実際スクリプトなんだが)文書を作成できるため,多分野で使われています.

そんなLaTeX,パッケージが膨大で環境構築に時間と労力がかかっていたのですが,Webブラウザで実行できたら便利ですよね.

ありました.Cloud LaTeXOverleafの2つあります.実は学生の頃に助けられたことがあるのですが,それはまた別のお話

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ペイントツール

僕はデザイナーではないですが,ちょっと気になったので調べました.

illustaratorのようにベクター形式のペイントツールにはGravit Designerがオンラインで利用可能でした.illustratorほどではないですが,使い勝手はそこそこいいです.僕もlinuxのパソコンにダウンロードして使っていました.

高機能ペイントツールには無料のkritaがオンラインで利用可能です.

早速登録して使ってみました.動きはなかなかもっさり.rollAppというサイトに登録する必要があり,free版ではクラウドに保存が出来ないようです.

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空と地面(のつもり)

Photoshopのような写真加工ツールも調べようかと思いましたが,やめました.スマホでも高機能なものがあるし,それこそ死屍累々だと思ったので.有名どころのGimpを調べたところ,Chromeの拡張機能としてありました.URLはこちら

まとめ

以上,オンラインで利用可能なエンジニアが使いそうなツールを調査しました.結果から言いますと,これオンラインだけで開発いけんじゃね?と思いました.正直,VSCodeがオンラインで使えればマイコン・Android・Web Appの開発が出来ます.CADツールもそこそこ使えるものがあります.回路図も決定版のようなものはなさそうですが,多くのソフトがありました.

もちろん,オンラインで開発することの大きな危険はデータがクラウド上にあり,そこを運用している会社にデータを預けているという状況です.しかし,いまはそのような時代です.プログラムはほぼGitにあげるし,文書はURLで共有される.CADデータですらURLで共有できます.今の社会は昔よりも信頼で成り立っているところが大きいんですね.

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