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AIの創造性を肯定的に捉える: ハルシネーションから学ぶ

前回のハルシネーションの授業で取り扱いについての記事が好評だったので今回は実際の授業の流れについてメモしておきます。

AIのハルシネーションとは?

 まず、ハルシネーションとは何かを理解することから始めましょう。ハルシネーションとは、AIが事実に基づかない情報を生成する現象のことを指します。

https://www.nri.com/jp/knowledge/glossary/lst/ha/hallucination

 これは、AIが完全な知識を持たず、与えられたデータからのみ学習するために起こります。一般的には、この現象はAIの限界を示すマイナスの側面として捉えられがちです。しかし、私たちはこの現象を創作活動における「もっともらしい嘘」と捉え直すことで、AIの創造性を肯定的に捉えることができます。

ハルシネーションを創作の一部として捉える

 創作活動においては、事実と異なる情報を生成することは、新しい視点やアイデアを生み出すための重要な手段となります。生成AIがハルシネーションを起こすことで、予期しない結果や新たな視点が生まれ、それが新しい創作のインスピレーションにつながることもあります。

ハルシネーションの利点

 ハルシネーションは、AIが新しい視点やアイデアを生み出すための一つの手段となります。これは、AIが既存のデータや知識にとらわれず、新たな視点やアイデアを生み出す能力を示しています。これは、創作活動において非常に重要な要素であり、AIの創造性を示す一例と言えます。
 また、ハルシネーションは、AIが自身の知識や理解を超えて新しい情報を生成する能力を示しています。これは、AIが自身の学習データやアルゴリズムにとらわれず、新たな視点やアイデアを生み出す能力を示しています。これは、AIが自身の限界を超えて新しい情報を生成する能力を示しています。
 ちょっと専門的な話しになりますが、実はこれらのことはAIが学習モデルを生成する際に内部で行われてる(Creative AI対GAN)ことにそのものなのです。詳細は下記の記事の「創造的AIと敵対的AIの不思議な関係、そしてアイデンティティへの脅威 - GAN を概観」を参照してください。

もっともらしい嘘

 生成AIのハルシネーションは、一見するとAIの限界を示すマイナスの側面のように思えますが、創作活動の観点から見ると、新しい視点やアイデアを生み出すための重要な手段となります。これは、AIの創造性を肯定的に捉えるための新たな視点を提供してくれます。
 これからも、AIの創造性について考え続けていきたいと思います。皆さんも、AIのハルシネーションを「もっともらしい嘘」と捉え直し、AIの創造性を肯定的に捉える新たな視点を持つことで、AIと共に新しい創作活動を楽しんでみてはどうでしょう!

以上が自分が授業で取り扱っている内容になります。参考になればと思います。

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