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【旨いモン見つけた】パスコの食パン「超熟」

「なるべくなら、おひとり様でお越しください」

コロナ禍、近くのスーパーマケットでは、そんな店内放送がされているとか。
「だから、あなたひとりでお買い物に行ってくれます?」との奥様の特命を受けた。が、このミッションは、〈やまのぼ〉の苦手なタスクカテゴリーに分類されている。

「なるべくだったら、値引されているモノを買うこと」
とか
「パック類は、なるべく奥の方から引っ張り出してくること」
などなど、奥様の事細かいご指導があるからだ。

そんな中、「食パンはどれでも同じだから、できるだけ安い方を選んでね」
の指示をすっかり忘れ、〈超熟〉という〈熟〉の文字に、異常に反応してしまい、買い物かごへ放り込んだ〈やまのぼ〉。

だって、〈やまのぼ〉はじめ多くの殿方は、〈熟〉という文言に、カラッキシ弱い。たとえば、〈熟女〉などと聞くだけで、無条件に受け入れてしまうのは、ワタシだけだろうか?(脱線はここで食い止めて)

「食パンは、高くても80円が常識でしょ!」との、奥様の罵詈雑言を受けたのは、いうまでもない。〈やまのぼ〉は、「いやね。。。〈熟〉の字に誘惑されて。。。」とも返せず、もじもじしていたら。。。

そこへ、救世主が現れた!

アラフォーのひとり娘が、「これって、美味しいんだって評判だよ」と、助け船を出してくれたのだ。その船に乗っかった〈やまのぼ〉は、〈超熟さん〉の包装に、書かれた文字を朗読していた。

小麦本来のおいしさ。
もっちり、しっとり。
おいしさの鍵は超熟製法。
素材にこだわり、余計なものはいれない。

「そうなのよ!何もつけなくても美味しいんだってヨッ!」娘の助け船は、快調に荒波を蹴散らせて進んでいる。

「ホントだワッ!」奥様は、ちぎった食パンの切れ端を食べながら、柔らかな微笑を湛えているではないか。〈やまのぼ〉は、『ホラ見ろ〈熟〉にハズレはないんだよ!』と独りごちていた。

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