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侍ジャパン、WBC開幕!

 待ちに待った3月9日、ついにWBCにて侍ジャパンの挑戦劇が幕を開けました。開幕戦は中国との試合。先発のマウンドには大谷翔平選手が上がり、試合は1-8で日本が勝利を収めました。観客動員数は41616人を記録したそうです。今日は、記念すべき開幕戦をダイジェスト風に振り返っていきます。
※以下敬称略

この試合のスタメン

日本代表      中国代表
1 中 ヌートバー 1 右 梁培
2 右 近藤    2 遊 楊晋
3 投 大谷    3 中 真砂
4 三 村上    4 三 晨
5 左 吉田正   5 指 レイ
6 一 岡本    6 一 曹傑
7 二 牧     7 左 寇永康
8 遊 源田    8 二 羅錦駿
9 捕 甲斐    9 捕 李寧
            投 王翔

日本代表は大谷、中国代表は王翔でスタート

 後攻・日本代表の記念すべき開幕戦のマウンドに上がる投手は大谷、対する先攻・中国代表は19歳の期待の若手・王翔をマウンドに送り込みます。

1回 日本代表が押し出しで先制

 1回表、大谷が東京ドームのマウンドに上ります。先頭バッター・梁培に対しての初球はストレート、157キロを計測しました。その後は130キロ台中盤のスライダーを交えながら梁培を三振に打ち取ると、楊晋、真砂を凡打に打ち取り三者凡退に抑えます。
 裏の攻撃では、先頭・ヌートバーが初球をセンター前に運び、ガッツポーズを見せました。さらに近藤、大谷がストレートの四球で出塁すると、王翔は4番・村上にもストレートの四球を与え、押し出しで1点を許します。ここから攻め立てたかった日本代表でしたが、一死満塁から岡本がライトへの浅いフライを上げると、三塁ランナー・近藤がスタート。積極的なタッチアップを敢行しましたが、ホームではタッチアウト。1回は1点止まりとなりました。

センター前ヒットを放った日本代表・ヌートバー。今大会では切り込み隊長として大暴れしてもらいたいです。

2〜4回 大谷が無失点の好投

 1回を三者凡退に抑えた大谷は、その後もストレートとスライダーを主体としたピッチングで三振を奪い続け、守備にも助けられながら4回を49球投げ、被安打1、5奪三振の好投を披露して降板しました。降板後は、今大会でも採用されている「大谷ルール」により「3番・指名打者」での出場となりました(大谷ルールについては下のリンクをご参考にしてください)。

 一方打線は、四球を選ぶなどして塁を度々埋めますが、その度に凡打が目立ちなかなか点を取ることができません。しかし、4回にまたも大谷が、今度は打棒で魅せます。
 一死走者無しからヌートバー、近藤の二連打で一、三塁のチャンスを作ると、4回を無失点に抑えたばかりの右腕が3球目をレフトへ運び、フェンス直撃のツーベースとします。これで日本代表は2点を追加、0-3とします。

4回無失点に抑えた日本代表・大谷。この日の最速は160キロでした。
追加点となるタイムリーツーベースを放つ日本代表・大谷。まさに投打に躍動していました。
3回に羅錦駿の打球をスライディングキャッチする日本代表・ヌートバー。気迫溢れるプレーで大谷を援護します。

5回 戸郷が三者連続三振

 大谷が指名打者となり、代わってマウンドには昨季のセ奪三振王・戸郷が登板。戸郷も大谷と同じようにスライダー(フォーク)を持ち球としていますが、大谷のスライダーは真横より少し下を通る軌道をしているのに対し、戸郷のは縦にストンと落ちるスライダー。タイプの違うスライダーに戸惑った中国代表は、時折来るスライダーを体勢を崩しながら空振り、主軸となるストレートは振り遅れます。一方投げている戸郷は中国代表の打者をキリキリ舞いにさせ、5回は10球で三者連続三振に仕留めました。もう少しで三者連続三球三振という圧巻のピッチングでした。

6回 中国代表が反撃

 一方の中国代表もやられっぱなしではいられません。戸郷に6球で二死まで追い込まれながらも、1番・梁培。2-2から内角に来たストレートを引っ張ると、打球はレフトスタンドを超えました。これが中国代表の大会初の得点となり、1-3と日本代表を追い上げます。

戸郷から反撃の一打を放ち、中国ベンチで仲間に迎えられる中国代表・梁培(手前)。圧倒的なピッチングをされていた戸郷に一矢報いました。

7回 牧の一発で突き放す

 1-3と2点差に迫られていた日本代表でしたが、ハマの4番が決めます。この回の先頭打者として相手投手・蘇長竜と対峙すると、5球目でした。外角高めの133キロのストレートを逆らわずにライト方向へ飛ばすと、打球はスタンドイン。持ち前の広角打法で1-4と点差を離します。

追撃のソロアーチをかけ、ベンチ前で山川とホームランパフォーマンス「デスターシャ」を披露する日本代表・牧。これに対し、発案者であるYouTuber・「サワヤンチャンネル」のサワヤン兄弟もTwitterで反応していました。

8回 山田が"生き返る"

 8回は、これまで3回1失点に抑えてきた戸郷に代わって昨季のセ最優秀中継ぎ投手の湯浅がマウンドに上がります。すると、投げるストレートは全て150キロを超え、勢いのあるピッチングで三者連続三振に抑えて見せました。同じく三者連続三振に抑えていた戸郷に負けたくないという思いがピッチングにも表れたのかもしれませんね。

1回を三者連続三振に抑えた日本代表・湯浅。この日のストレートの平均球速は151.83キロを記録し、最速は154キロとセットアッパーとして申し分ない内容でした。

 牧のソロによって3点差で迎えた8回裏は、中国代表・伊健の乱調によって日本代表がチャンスを迎えます。先頭打者・大谷がヒットで出塁すると、村上は三振に倒れたものの、吉田正、岡本が連続四球を選ぶと一死満塁で打席には山田。壮行試合では不振で苦しんでいたものの、いざ試合が始まると初打席からレフトへ運び、タイムリーとしました。さらには源田が見極め押し出しで1点を追加、さらにリリーフした王宇宸の代わりはなを甲斐が叩き、タイムリーツーベースで2点を追加。結果としてこの回だけで4点を追加し、1-8と大量リードに成功しました。

ダメ押しタイムリーを放つ日本代表・山田。"国際試合に強い男"が今年も帰ってきました。

9回 伊藤大海が三者凡退で締める

 7点リードで迎えた9回は伊藤大海が登板。楊晋を4球で見逃し三振に仕留めると、3番・真砂を1球でライトフライに打ち取り、ツーアウト。最後は陳晨を三球三振に抑えて試合終了。日本代表は開幕戦を快勝しました。

9回に登板し1イニングを無失点に抑えた日本代表・伊藤大海。これで侍ジャパンでは3試合連続無失点となりました。

勝利投手 大谷翔平(1勝)
敗戦投手 王翔(1敗)
本塁打
中国代表:梁培1号(6回表ソロ)
日本代表:牧1号(7回裏ソロ)

 試合中盤まではかなり苦戦していた印象でしたが、8回に4点を追加できたのが大きかったですね。しかし、四球でランナーを溜めながらもなかなかランナーが還れない展開にはいささかもどかしさを感じました。ですが、本線に近づくにつれて選手たちの勝負強い打撃がもっと見られると信じています。また、山田にヒットが出て安心できましたね。明日の韓国戦でも選手たちの健闘を祈ります。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

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