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西武・山村が二戦連続ホームラン!ディグプロ10月3日

 高卒3年目、期待しかない獅子のスプレーバッターがプロ初ヒットを記録してから二夜連続でアーチを描きました。
 今回は、10月3日に行われた3試合を振り返っていきます。
※以下一部敬称略、試合順は開始時刻順、同時刻の場合はスポナビ野球速報の表示順に。

中日対巨人戦

バンテリンドーム ナゴヤ

18:00プレイボール

スコア 中日1-3巨人

スタメン
中日       巨人
1 中 岡林   1 中 浅野
2 遊 カリステ 2 遊 門脇
3 右 細川成  3 三 坂本勇人
4 三 石川昂  4 一 岡本和
5 一 福田永  5 捕 大城卓
6 捕 木下拓  6 左 ウォーカー
7 左 鵜飼   7 右 秋広
8 二 堂上   8 二 吉川尚
9 投 小笠原  9 投 赤星

 中日、巨人共に中11日で小笠原、赤星が先発します。
 また、この試合は今季で引退することを表明した中日・谷元、大野奨、堂上、福田永の引退試合。これまでのチームを支えてきてくれた竜戦士たちの最後の咆哮を聞かんと、36325人のファンがバンテリンドーム ナゴヤに詰めかけました。

 まず初めに歓声が向けられたのは福田永。この試合で「5番・ファースト」として先発出場すると、2回に打席が回りました。そして、巨人・赤星に対しての初球を捉えますが、打球はショートへのフライに。現役最後の打席は凡打となりましたが、その勇姿には盛大な拍手が送られました。3回に入る直前にビシエドと守備交代した福田永は試合後、

 「ファンのみなさま、どんなときも変わらぬご声援をいただき、試合に勝てないとき、打てないとき、怖いときもありました。それでも、声援のおかげでここまでやることができました。応援してくれた方々の期待には応えられなかったかもしれませが、自分なりに必死にやって、17年間やってきました。悔いはありません。これからドラゴンズは必ず強くなります。これからもご声援よろしくおねがいします。17年間本当にありがとうございました」

中日スポーツ 2023年10月2日 22:02配信の記事より一部抜粋。

 と締めくくりました。
 そして、次に球場のボルテージが高まったのは堂上の打席。堂上は3回裏に第一打席を迎えると、初球をスイング。高めのストレートを捉えた打球はレフトへのツーベースとなり、球場からは大歓声が沸き起こりました。そして、堂上は8回にもヒットを放ち、代走・龍空と交代。最後の試合で3打数2安打の有終の美を飾りました。

 「ずっと小さい頃からアニキみたいになりたいと思って、ずっと背中を追いかけてきました。アニキは現役を終わってからも、ずっと気にして見ててくれて、いつも声をかけてくれてた。だから最後まで腐らずやれたんだと思います」

スポーツ報知 2023年10月4日 0:09配信の記事より一部抜粋。

 と、中日や巨人で活躍した兄・堂上剛裕氏について触れた堂上。最後は兄弟でプロ野球史に名前を残しました。

 最後に惜しみない拍手が送られたのは谷元と大野奨のバッテリー。
 両名は6回裏二死から、谷元は小笠原のリリーフとして、大野奨は木下拓と守備を交代して出場。互いの全力を出し合って巨人・吉川尚とぶつかり合い、最後は見事レフトフライに打ち取りました。
 谷元は、

 2008年に北海道日本ハムファイターズに入団し、2023年中日ドラゴンズで引退します。
梨田監督にはプロ野球選手になるチャンスをいただき、栗山監督には責任と自覚を与えていただき、森監督には地元でプレーする機会をいただき、与田監督には復活することをさせていただき、立浪監督には勝者のプライド、勝利への執念というものを改めて教えていただきました。
本当にありがとうございました。

534試合、154ホールドは僕を使ってくれたこの5人の監督のおかげです。本当にありがとうございました。

いま、これを聞いている、見ている背の小さな少年少女、全ての野球人へ、夢を諦めないでください。夢は叶います。応援しています。

中日ドラゴンズ オフィシャルウェブサイトより一部抜粋。

 大野奨は、

 最後になりますが、本日セレモニーを開催してくださったドラゴンズ関係者の皆さま、立浪監督、ジャイアンツ関係者の皆さま。
お越しくださった中日、ジャイアンツのファンの皆さまに感謝を申し上げます。

これまで、私の野球人生を支え、指導してくださった恩師、監督、コーチの皆さん、一緒に戦ってくれたチームメイト、そして全てのプロ野球ファンの皆さま、15年間、本当にありがとうございました。
幸せな15年間でした。ありがとうございました。

中日スポーツ オフィシャルウェブサイトより一部抜粋。

 と、それぞれ自らの言葉で締めました。

 試合は巨人が大城卓の2点タイムリーツーベースで2点を先制すると、8回に吉川尚のタイムリー内野安打で1点を追加。中日も8回裏に無死満塁から併殺で1点を返したものの、最後は巨人が1-3で勝利しました。
 なお、この試合の9回裏を抑えた巨人・菊地大がプロ初セーブを記録しました。
 それでも、竜の4選手が放った最後の輝きを、プロ野球ファンは忘れることはありません。

勝利投手 赤星優志(5勝5敗)
敗戦投手 小笠原慎之介(7勝12敗)
セーブ 菊地大稀(4勝4敗1S)

中日先発の小笠原。大城卓に先制の2点タイムリーツーベースを許し、6回途中2失点で12敗目を喫しました。
巨人先発の赤星。8回途中108球を投げ1失点の熱投を披露し、5勝目を挙げました。
1回、決勝点となる先制2点タイムリーツーベースを放つ巨人・大城卓。
2回、現役最終打席をショートフライで終える中日・福田永。
6回、二死から登板して吉川尚をレフトフライに打ち取った中日・谷元。
6回、現役最後の打席はセンターフライに終わった中日・大野奨。
自身の引退試合で2安打を放つ大活躍を見せ、有終の美を飾った中日・堂上。

ロッテ対西武戦

ZOZOマリンスタジアム

18:00プレイボール

スコア ロッテ1-4西武

スタメン
ロッテ      西武
1 右 岡    1 右 長谷川信
2 遊 藤岡   2 遊 源田
3 左 角中   3 三 佐藤龍
4 指 ポランコ 4 一 渡部健
5 一 山口航  5 指 陽川
6 三 安田尚  6 二 山村
7 二 中村奨吾 7 左 鈴木将
8 捕 松川   8 捕 古賀悠
9 中 和田康  9 中 西川愛
  投 唐川     投 松本航

 ロッテは5月2日ぶり、中153日で唐川が今季初先発、西武は中6日で松本航が先発します。

 西武は0-0で迎えた2回表、渡部健、山村のヒットで一死一、三塁のチャンスを作ると、鈴木将がセカンドゴロを転がす間に先制。さらに続く古賀悠もタイムリーを放ち、西武が2点を先取します。

 そして、6回表には来季が楽しみになる一発が。西武は陽川の代打・平沼が四球を選び一死一塁の状況を作ると、山村。前日にプロ初アーチを放ったばかりの若獅子はインコースにきたストレートを弾き返すと、打球は高く高く舞い上がり、ライトスタンド中段に飛び込む文句なしのホームランに。

 「昨夜の初本塁打はいったん忘れて、思い切って積極的にいこうと思って打席に入りました。打った瞬間、入ったなと思いました。手応えバッチリでした」

スポーツ報知 2023年10月3日 20:23配信の記事より一部抜粋。

 と振り返った山村でした。

 西武先発の松本航はロッテ打線から7回までに10個の三振を奪う力投。1失点で降板すると、1-4となって迎えた9回は豆田が登板。二死一、二塁のピンチを招きながらも最後は角中を打ち取り、西武が勝利しました。
 なお、この試合の8回に登板し、1イニングを無失点に抑えた西武・平井がプロ通算100ホールドを達成、9回に登板し1イニングを無失点に締めた西武・豆田がプロ初セーブを記録しました。

勝利投手 松本航(6勝8敗)
敗戦投手 唐川侑己(1敗)
セーブ 豆田泰志(1S)
本塁打
西武:山村崇嘉2号ツーラン
ロッテ:岡大海7号ソロ

ロッテ先発の唐川。十六年連続勝利をかけ先発したものの、3回2失点で今季初敗戦を喫しました。
6回、勝負を決定付けるツーランを放つ西武・山村。

ソフトバンク対楽天戦

福岡PayPayドーム

18:00プレイボール

スコア ソフトバンク7-4楽天

スタメン
ソフトバンク  楽天
1 中 周東  1 二 小深田大翔
2 三 川瀬  2 遊 村林
3 右 柳田  3 左 島内宏
4 指 近藤健 4 指 浅村
5 一 中村晃 5 右 岡島
6 左 柳町  6 中 辰己
7 遊 今宮  7 三 伊藤裕
8 二 三森  8 一 鈴木大地
9 捕 甲斐  9 捕 太田光
  投 和田毅   投 則本

 ソフトバンクは中7日で和田毅、楽天は中5日で則本が先発します。

 ソフトバンクは初回、周東のヒットから送りバントで一死二塁のチャンスを作ると、3番・柳田がタイムリーを放ち先制。前日と全く同じ得点方式で1点を入れます。
 さらに二死一、二塁となってから柳町も2点タイムリーツーベースで繋ぎ、ソフトバンクが3-0と初回から大きなリードを得ました。

 この援護を受け、ソフトバンク先発の和田毅は42歳とは思えない好投を披露。
 楽天打線に対して一巡目は140キロ台中盤、ノビのあるストレートでガンガン押し込んでいくと、二巡目からは一転して変化球中心のピッチング。スライダーやカーブ、チェンジアップで的を絞らせず、6回途中無失点で降板します。
 6回に一死一、二塁のピンチを招いたところで交代を告げられ、

 「初回からいけるところまで全力で投げました。イニングの途中で降板することになってしまい、中継ぎ陣には迷惑をかけてしまった。6回の途中まででしたが、自分ができることはできたと思います。あとはチームの勝ちを信じたい」

西スポWEB 2023年10月3日 21:14配信の記事より一部抜粋。

 とコメントした和田毅。このピンチは又吉、嘉弥真が抑えて無失点に凌ぎました。

 同点のピンチも防いだソフトバンクは、楽天・小郷にソロを浴び3-1となって迎えた8回裏に上林、今宮の2点タイムリーで4点を追加し突き放すと、6点リードで迎えた9回は甲斐野が登板。
 1点を返されなおも無死満塁のピンチを背負った甲斐野でしたが、緊急登板したR.オスナが1失点で楽天打線を締切りゲームセット。
 ソフトバンクが7-3で勝利し、直接対決を二連勝で飾りました。

勝利投手 和田毅(8勝6敗)
敗戦投手 則本昂大(8勝7敗)
セーブ R.オスナ(3勝2敗26S)
本塁打
楽天:小郷裕哉10号ソロ

ソフトバンク先発の和田毅。6回途中無失点の好投を見せ、8勝目を挙げました。
楽天先発の則本(画像左)。初回の3失点が響き、6回3失点で7敗目を喫しました。
1回、先制のタイムリーを放つソフトバンク・柳田。
8回、自身初の二桁ホームランとなる10号ソロを放つ楽天・小郷。

順位表

パリーグ
順位 チーム名   勝利-敗戦-引分  G差
1位 オリックス  84-51- 4  優勝
2位 ソフトバンク 71-68- 2 15.0
3位 ロッテ    67-67- 5 16.5
4位 楽天     69-70- 1 17.0
5位 西武     65-77- 1 22.5
6位 日本ハム   59-81- 1 27.0

セリーグ
順位 チーム名   勝利-敗戦-引分  G差
1位 阪神     85-52- 5  優勝
2位 広島     74-65- 4 12.0
3位 DeNA   74-65- 3 12.0
4位 巨人     70-70- 2 16.5
5位 中日     56-82- 5 29.5
6位 ヤクルト   56-83- 3 30.0

まとめ

 西武・山村選手、素晴らしいですね。筆者の中でも来季の活躍がとても楽しみな選手の1人になりました。
 山村選手はもともとパンチ力のある打撃が持ち味の選手というのは聞いていましたが、筆者の中では内野をどこでも守れるユーティリティープレイヤーだと思っていました。その印象が強かったです。しかし、一軍デビューすると、なんと二夜連続でホームランを打つパワーヒッターぶりを見せられてしまいました。
 "山賊打線"と恐れられていた西武の強力打線は、主力の移籍や衰えにより見る影もなく解体されてしまいました。それでも、走塁を新たなテーマに掲げた打線や、山村選手はじめ渡部健選手や古賀悠選手など若い芽も続々と育ってきている西武。リーグ優勝は一朝一夕では達成できないかもしれませんが、数年後が楽しみな球団でもありますね。
 最後までお読みいただきありがとうございました。

出典・画像引用元

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