夜の散歩と記憶の断片

コロナ禍の巣ごもり。

気晴らしに、
夜というのに近所を散歩した。

すれ違う親子、
トイプードルをを散歩させてる強面のおじさん、
お店の店員の声。

外に出ると気晴らしになる。

頭の中で、
考えるでもなく、
ボーッするでもなく。

ある意味、無の心で歩く。

ふと、冬でもないのに、
真冬の夜の場面が頭に浮かんだ。

銭湯に行った帰り、
父と母に挟まれ歩く私。

手を繋いでるのは父か、母か。

両親はバスタオルで来るんだ洗面器を抱えている。

音がする。

洗面器の中の石鹸入れの音か?

下駄、つっかけの音?

遠い遠い昭和の夜のイメージだ。

少し心が穏やかになる。

どうして、
2、3歳の頃の記憶が蘇ったのだろうか。
不思議だ。


毎日、毎日、
会社のパソコン、
テレビに、スマホ、
押し寄せる情報の中、
何も考えられなくなっている気がする。

なんとなく、
こんな時代だからこそ、
いろんなものを捨てて、
頭の中を空っぽにしないといけない。

そんな気がする。

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