気づくことが出来なかった母の不都合

今日出かけているときにAmazonから注文した爪ヤスリが届いていた。

いつもなら、またあんた何か買ったの?何でもかんでもすぐ買ってと小言ばかりの母に爪ヤスリを買ったと伝えたら興味津々に商品を眺めていた。

実は今まで足の爪を切るときに苦労していたそうで、前かがみになると前につんのめりそうになっていたのだそうだ。しかも巻爪だったり爪が固いなど、困ったことが多く普通の爪切りだけでは難しくハサミを使うことも多かったそうだ。

買ったヤスリで早速母の足の爪の削ってみたら良い感じだったから、もう一つ注文することにした。

困っているならもっと早く言ってくれればいいのにと言ってしまったけど、でも身の回りで最低限日々やることに対して、まったくできないわけではないことをわざわざ人に頼むかと考えたら、多分私も頼まないと思う。

今まで気が付かなかったことを悔やんだ。母に直接聞いてもそういうのはぱっと出てこないだろうし、想像で考えられることは限られているから、高齢者の困りごとにネットで検索してみたところ、どれも想像の範囲内のものばかりで、今回のように爪切りが難しいとか、ペットボトルの蓋が固くて開けられない(握力がなくなってしまったそうで最近開けるのはもっぱら私の役割)とかそういう些細なことは書かれていなかった。

恐らく個別事案すぎて、書き出したら切りがないのかもしれない。でもそういうことをもっと知りたい。

今まで母の行動を見てきて、こんな事が起こるのかと驚いた出来ことがある。それは、ほんのちょっとの傾斜や1センチほどの段差で大きく転んだのを見たとき。駐車場の前など、少し傾斜がついてる歩道の歩いていたときに傾斜の傾きのまま横に倒れたり、たった1センチほどの段差でこんな大袈裟に人は転ぶのかとビックリした。もちろん、たまにそういうこともあるだろうけど、私にとってそれまでの普通は、傾斜があっての普通の歩道と全く変わらず歩けるし、段差でつまづくことはあっても転ぶことなく立て直せるレベルだった。これらを見て、母親は高齢者なんだと認識したときだった。一緒に暮らす10年ぐらい前だったと思う。足の踏ん張りが効かなくなってくるのだろう。

それからは傾斜・段差チェック必須で、道行く先の段差を見逃すこと無く、私が傾斜側を歩いたり、段差がある度に伝えるようになった。目の当たりにするまで、全く想像もしていなかったから忘れられない。当たり前なんだけど、私の当たり前と母の当たり前は大きく異なる。もっとそういうの知っていきたい。

最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたサポートをどのように活用できるかまだわからないです・・・。決まるまで置いておこうと思います。