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大切なめぐり合わせ

兄のお墓参りへ行く途中に母の友だちとばったり遭遇し一緒に行くことになった。

母が1人で暮らしているときは毎日のように来るその友だちをやや煙たがり、すぐに散歩へ出かけていたそうだ。でも、私と暮らすようになりあまり会わなくなり、ときどき電話があったり、近くを通りかかったときに声をかけてくれると楽しそうに話していた。その距離感が母にはちょうどよかったようだ。

お墓へ向かう途中、楽しそうに話す姿や、いつもは私1人で母に注意を向けていたけれど、今回は3人に増えたことで羽根を伸ばしながら写真や動画を撮れ、私も楽しかった。

帰りに喫茶店へ行くと、永遠と続く女子話に花を咲かせ私は暇すぎるので本を読み始めた。もしかしたら読むタイミングがあるかもしれないと行く間際に持って家を出た私エライ。

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ヴァイオレット・エヴァーガーデンを全巻読んで2回目の映画を見に行くんだ。

お会計なったとき、突如母が2人の友だちにいいからいいから、うちで出すからと言っている。おい、お母さん現金持ってないじゃん。私だって今はたまたま現金持ってるけどいつもは全くない持っていない日だってあるんだからな!と現金を持っていて本当によかった。

友だちと別れた後に母が小さい声でごめんね、お金出させちゃって…なんて言うから、可愛いぞ!ヨシヨシ!なんて思ったけど、流石に外で親の頭をヨシヨシするのもどうかと思ってやっていない。家だったらやってた。

私のことを気にしてくれていたことが嬉しかったし、それにばったり会ったときに、一緒に行く?と突然に誘うし、お茶奢るなんて言う姿を見て、私の調子の良さはこの人譲りなんだなと笑ってしまった。

それと同時に、他へ地域へ引っ越しを考えていたけれどやめることにした。友だちに会いに来ることはできても、こんな風にバッタリ会うことは皆無になってしまう。こんな風にバッタリ会ったからこそ、ノリで母はお墓参りへ誘ったわけだし、兄のお墓参りへわざわざ友だちを誘ってなど行かない。

母は引っ越ししても大丈夫と言うけれど、母自身が思っている以上に大切なめぐり合わせだと思うからそんな偶然を大事にしたい。

最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたサポートをどのように活用できるかまだわからないです・・・。決まるまで置いておこうと思います。