久しぶりの友人と会い、良い香りのする「地球がまわる音を聴く」を観てきた
以前一緒に働いていた同僚と久しぶりに会った。2人で遊ぶのは初めてで、どんな趣味があるのか全く知らないのだけれど、行きたい展覧会があることを伝えたら一緒に行くことになった。
人と展覧会へ行くこと自体あまりない上に趣味もほとんど知らないからどうかなぁと思ってたけど何も心配はいらなかった。
今まで職場や仕事の話のなかで、どんな話でも必ず鋭いツッコミにユーモアを被せてくる人で、愚痴や文句から始まっても最後は大笑いして終わる会話が楽しかったから、会うことになったときに行ってみたい展覧会があることを躊躇せず誘えたんだと思う。
この黄色いの、初めは塗ってあるのかと思ったらヘーゼルナッツの花粉で、とても甘い香りが辺り一面を包んでいた。蜜蝋の部屋もあってそこもまた甘い香り。
これ凄かった。催眠術にかけられた3人の様子が永遠と写し出され、同じセリフを何度も言っているうちに段々と勢いが強くなり前のめりになったかと思えば段々と沈静化されていく、その間催眠術士?の語りかけが聞こえ話せなくなったり別のセリフをまた繰り返し話始める。セリフともに目の前にあるオブジェが動くのだけれどその連動性を読み解くことはできなかったが異様な光景だった。
一面を銀河が広がったような光景で綺麗だなぁと眺めていたのだけれど、説明を読んだらなんと新聞紙でB10の鉛筆で塗りつぶし目に止まった単語を残したものと知って近くに寄って見に行った。
通り過ぎただけっぽい友人の元へ行ってこれ凄いよと声をかけに行ったぐらい衝撃的だった。
見終わった友人が近くに寄ってきて、ねねカレーの匂いしない?とさっきから私もずっと思ってたことを口にした。写真を撮るの忘れてしまったのだけれどさまざまなスパイスを調合して塗ったオブジェがあってそこからカレー臭を放っていた。
この展覧会来てほんとよかった。香りが印象に残るものもあって視覚や体感だけでなく嗅覚までも堪能した展覧会は初めてだったし、驚異的な時間感覚や物量に圧倒され、いわば狂気ともとれる行為に尊さを感じた。
タイトルにもなっている「地球がまわる音」とは、それぞれのアーティストが目の前の作品を作る過程のなかで鳴っていたすべての音、自らの筆の音や自然の音。地球がまわり、1週するごとに1日1日と時は過ぎ、人は生きていく。そんな音が私にも少し聴こえた気がする。
展覧会を見終わったあと、友人と色々話をしていたらマグリットが好きなことを知った。私も大好きな画家で日本で展覧会をやったときも必ず行っていると聞いてとても嬉しかった。今まで知らなかった話も色々できてほんとに楽しい日だった。
最後まで読んでいただきありがとうございます。頂いたサポートをどのように活用できるかまだわからないです・・・。決まるまで置いておこうと思います。