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行ける時に行っておくことは大事なこと

今日、私のお気に入りの食堂、「まちだ」が閉店となってしまった。
都合がつく土曜日のお昼は、この食堂に通っていた。私の住む街でランチに焼魚が食べられる数少ない食堂の1つで、お気に入りだった。複数種類の焼き魚から一種類を選んで、あとはその日に手に入った鮮度抜群のお刺身と、盛りだくさんのお惣菜。
家で魚は焼かない、魚好きの私にとっては、とても有難い食堂で、週に1度の楽しみであった。

正直、今日は食堂に行こうかどうか、迷った。家で軽いお昼にしようかとも思った。しかし、ここ1か月程、週末に予定が入ってしまい、まちだ食堂に行けていなかったので、行くことにした。

まちだ食堂に入ると、カウンターに花束が飾ってある。誕生日かな?と思って、メッセージカードを見ると、35年間おつかれさま、の文字。周年なのかー、と思いながら、高いところに位置するメニュー表に目を向けると、普段はない張り紙が。
そこには、本日で閉店します、との記載。突如、知らされた閉店の知らせ。

おかみさんはいつも通りの対応であり、最後感はない。しかし、最後なのだ。
私が最後に食べたのは、ブリの照り焼き。
もう一度、鮭やにしんも食べたかった。
定食の写真も撮ればよかったのに、いつも撮らないので、写真に残すこともしなかった。
最後の定食をかみしめながら、食す。テレビでは甲子園がかかっていて、仙台育英が圧勝していた。
お勘定を済ませ、店を出る時も最後感はなかった。しかし、私が再び、この食堂に入ることはない。寂しい気持ちになりながら、車に乗り込んだ。

ここ最近、昔の同僚の死もあり、人との別れが多い。ここ最近の出来事から、

行ける時に、行っておくことは大事。
会える時に、会っておくことは大事。
できる時に、やっておくことは大事。

といったことの大切さが身に染みる。ついつい、またある、また会える、またできる、と思ってしまうが、それはあくまでも自分の勝手な思い込みであり、次はないこともある。
まちだ食堂での食事は、もうできない。
ただ、なんとなくの直感に身をゆだね、行動してよかった。もし今日、食堂に足を運ばなかったら、閉店した事すらも知ることができなかった。

最後にまちだ食堂に行けて、食事ができてよかった。
いつも美味しい料理をありがとうございました。私の休日に彩をくれたことに感謝しています。
おかみさんの料理をまた何かの機会に、食べられることを願って。

おかみさん、これからもお身体を大事に、第2の人生を謳歌してください。

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