あの日の聞いた事

あの日の事を周囲の人から聞いた。
会社に警察から連絡があって、会社から保証人の元旦那に連絡があって、それで元旦那が息子の学校に連絡して、あと海外に住んでいる姉に連絡したそうだ。

後になって彼に聞いた。
救急の医者に「意識が回復しなければ開頭手術になるけれど、そうなったら亡くなる可能性が高いから覚悟してください。呼べる人は呼んでください。」そう言われて大慌てだったそうだ。

警察から聞いた話。
あの日、出血も少なく小さな外傷が頭にしかない私を救急車に乗せて、その後すぐに現場検証をしていた。
大したことはないと思っていたら、運ばれてすぐに警察病院から電話があったそうだ。
「今運び込まれた人、死ぬかもしれませんよ」と。
致傷が致死になるかもしれないという事で、大慌てだったと、私に親切な警官が言っていた。

この警官がなぜ私に親切だったのかというと、私の症状と、家族構成。
大した事故じゃない、が一転して、人生をひっくり返すほどの事故になったからだった。
母子2人家庭で母親が死んだらお子さんはどうなるのかと。
あとになって、私が気の毒だったとそう教えてくれた。

事故は、左折待ちしていた車が、私が横断歩道を渡っているのを見ていなくて、ちょうど車に差し掛かった時に発進した。
そして私は、その車に肘がぶつかり、テコの原理で一回転して、後頭部を道路に当てた。
その後頭部だけが外傷だけれど、その1点で全体重支えたために、頭の中だけが損傷した。
この事故状況も、警察から教えてもらった。
私は何も覚えていない。

だから、恐怖はなかった。

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