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黄金世代のラストダンスに刮目せよ。駒澤大学体育会サッカー部が日本一になる。

いよいよこの日がやってきた。日本一まであと1勝。全日本大学サッカー選手権・決勝が25日に開催される。

駒澤大学は2018年以来3年ぶりの決勝戦。
今のチームを支える4年生はその時まだ1年生だった。

当時その世代でピッチに立ったのは桧山悠也1人だったものの、
気づけば明日が駒大サッカー部として最後の試合になる。

よく考えてみれば、下馬評の高い世代だった。
九州プリンスリーグ得点王・日本高校選抜の荒木駿太を筆頭に、
入部当初から多くの選手がトップチームの門をくぐる世代だった。

「この代が4年生になったら日本一だろう」
新人戦決勝では同じく有望な世代と目された桐蔭横浜大を相手に圧勝。圧勝だった。
その影響もあり、期待を背負った年代である。

まあ、そんな話は勝ってからすればいいので、
試合の展望について語っていこう。

〇相手は阪南大学。うちが勝ったことない流経大に勝ったってやばくね?

相手は阪南大学。初戦から関西王者・関西学院大学を完封のち撃破。
準々決勝では九州の名門・福岡大学にPK戦で競り勝った。
準決勝は関東王者・流経大を延長戦の末に下している。

各地域のチャンピオンクラスを相手に競り勝てる、さては相当の強者だな。。。

正直、阪南大の試合は見たことがあまりない。
流経大相手に押し込まれながら耐えていたシーンを見る限りは
労を惜しまず最後まで戦術を徹底できる点が伺えた。
全国決勝まで勝ち上がる力を持っているだけに、侮れる相手ではない。

ただ、そんな冷静な分析はあまりしたくない。駒大最強。それに尽きるのだ。

〇キープレーヤーはグルーガイ・中村一貴

Jリーグ内定トリオ、荒木駿太、土信田悠生、宮崎鴻を擁し、
見ていて清々しい攻撃的サッカーを展開し、準決勝は明大相手に3−0の完勝。

守備でも3回戦から2試合連続無失点と、
キャプテンの猪俣主真、この大会好調の小針宏太郎、相澤佑哉が圧倒的な壁を築く守備陣。

このチームがバランスよく機能しているのは一人一人の頑張りはもちろんあるが、
準決勝でより光った選手が1人。

右サイドのウイングバックに入った中村一貴は、序盤から攻守に奮闘。
持ち前のスピードと粘り強さで、攻撃では3トップのフォロー役を努め、
守備では明大の技巧派FW藤原悠汰の果敢な突破を封じ、その牙を抜く対人の強さを見せた。

彼はプロ内定をしている選手ではなく、他の選手に比べれば大衆的な注目度は高くないだろう。ただ、駒大フリークにすれば、こんな選手にバロンドールを与えて欲しい。

労を惜しまず戦える姿勢は、過密日程をこなさなければならない短期決戦ではチームのモチベーションアップにも寄与しているはず。チームの攻守を繋げる役割“グルーガイ”と呼ぶのが相応しいだろう。

〇予想布陣と理想の勝ち方とは?勢いは上書きセーブでぶっ潰すべし。

フォーメーションは3−4−1−2できっと変わらないだろう。
秋田監督はこれまでの傾向としてメンバーを変えてくる可能性は低いものの、
準決勝の終盤、GK松本瞬が足を気にするそぶりを見せていたため、
ここで3年生の深澤颯人とのスイッチもBプランとしては持っているだろう。

ただ、秋田監督は常に「信頼できるのは4年生」と語っていて
ここにきて極端な選手起用を行うとは考えにくい。

ゲームメイクとしては、先制点は絶対に取っておきたい。それはどんな試合でも言える話だが、この試合は特に大事。このチームは先制点を奪取できなくても逆転できる自力こそ持っているものの、相手も含めてこの試合が最後。仮に失点をしてしまえば粘り強い守備網を敷くことも検討してくるだろう。

そのためは、キックオフから雪崩のような攻勢をかけて奇襲をしていくことを目指して欲しい。チームの雰囲気として先制点が取れないと終盤まで決定打を欠く試合も少なくなかった。だからこそ、優位に試合を進めるためには駒大の強さを思い知らせるがごとく、先制パンチを食らわせるのだ。

〇コマスポだからこそ思う、この世代への思い

この世代の子たちは本当にいい子たちばっかり。
私がコマスポ最終年に入学した彼らは、いつも挨拶をしてくれたし、
飯に行ってはたくさんチームの話を聞かせてくれた。その分たくさん奢ったけど。笑

試合前にこういった記事をあげたら見てくれる選手たちもいるので、
ここであえてコマスポの視点から見たこの世代への想いを語りたい。

気づけば彼らも卒業であるものの、
彼らと同い年のコマスポ部員も、彼らと同じく卒業に近づいている。

コマスポ最終年、私は新入生の勧誘がうまくいったおかげで
多くの新入生を迎えることができた。
その中でも、2人の後輩は最後まで活動を続けてくれたわけだが、
その2人は、同い年のサッカー部員の活躍に常に胸を躍らせてくれた。
今の取材班でチーフを務めている3年生も、一個上の世代が一番関わりが強く、
彼らへの期待を常に話してくれる。

「荒木くんがすごい」「宮崎鴻はあんなに走れるようになったのか」「土信田しか勝たん」「よって猪俣主真は最強すぎる」みたいな、話題の中心に彼らがいた。

コマスポの後輩たちをここまで連れてきてくれたのは、間違いなくこのスーパースター軍団なのである。この場を借りて感謝申し上げたい。
日々めざましく成長を遂げていく姿に、私は元気と勇気をもらっていました。

3年前のインカレ決勝。コマスポの後輩たちの表情は悔しさで溢れてた。
私の後任チーフだった女の子は閉塞感のあった記者会見で悔し涙を流してたし、
もう1人の男の子は普段から寡黙なものの、より口数が少なかったように思う。

そんな後輩たちを、またここまで連れてきてくれたこと
本当にありがとうと言いたい。

明日は思う存分暴れてほしい。我々は後方から援護できるよう、
できる限りの応援をしていきたい。
さあ、最後に最高の景色を見せてくれ!!!

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