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|1116-1119|もっと#日誌#11

毎週月・金曜日の20時更新 演劇ユニットせのびの稽古場の様子をお届けする日誌。

【11月17日(火)】

休日の長丁場稽古から一日経ち、公演に向けてどんどんと詰めていきます。

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なんだかくすぶる髙橋に、工藤早織さんが「じゃあ、自己覚知やりますか」と一言。
みんなで紙にハートを書いたり、悩みをパーセンテージで表したりと、今の自分の状態を知るためにそれぞれ紙に書き出していきます。
「なんだ、おれの悩みってこんなもんだったのか」
「あれ、仕事のことが悩みのうちに入ってなかったな」
「んー……なんか、うまく書けない……」
と、人によって反応は様々。

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「これは簡易的なものですし、あくまでも今の状態ですので明日には変わってます」と早織さん。
稽古終わりにも、この簡易自己覚知の捕捉についてLINEグループに流してくれました。

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自分の今の状態を客観視すること。
公演が近づき、漠然と不安も募るなか、一度深呼吸して「今」を見ることで、やるべきことが把握しやすくなるかもしれません。

がむしゃらに稽古を進めるのでなく、一度落ち着いて立ち止まる。
ほんのちょっとでしたが、自分のことについて知るためのよい時間となりました。

【11月18日(水)】

今日は稽古を進めている最中、本番が近いことも影響してか、どうしても自分が演じる(村田はこれをdoの演技と言います。)ことに必死になりすぎてしまい、アンテナが弱くなってしまっていることに気づきました。

そこで、稽古の間に少しだけゲームをしました。
内容としては、インプットとアウトプットを同時に行う、というものです。
求められるのは視野の広さと、情報処理能力。
舞台上で何かが起きたときにその場で対応できる力、につながります。

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自分の台詞を話している時はそればかりになってしまいがちですが、周りの空気、お客さんの反応、相手の役者の反応などなど、気に掛けることはたくさんです。

稽古の様子と村田の演出の雰囲気を知ってもらおう、ということでせのびのInstagram(nobinobi_senobi)に短い動画を投稿しています。

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尺としては長くても1分となってしまうのですが、作品の雰囲気や稽古場でのやりとりの様子が少しでも伝わったらな、という思いです。
改めて動画を見てみると、役者を見守る演出・村田の表情の変化が激しかったり、台詞の発し方の改善点が見つかったりと、気づきも多い。

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時折聞こえてくる台詞が、どのような場面でどのような意味を持って発せられているのか。それはぜひ劇場でお確かめください。

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ネジをしめたり、オイルをさしたり。
今はちょうどそういった作業をしているところです。
本番で自分の身体を扱いやすくするために、気になるところはくり返し稽古をつけています。

【11月19日(木)】

本番まで1週間をきり、早織さんがせっせとつくっていた舞台装置も「おおっ」となるくらいに出来上がってきました。全貌はお見せできませんが、作品においてとても重要な役割を担います。

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盛岡劇場の音楽練習室での稽古でしたが、ピアノの音以上に響く役者たちの声。普段のせのびの作品は日常会話が多く、どちらかといえば静かな印象かもしれませんが、今回は大きな声を出すことも多い。
大きい演技をするということは、独りよがりになってしまうリスクが高まってしまいます。

しっかりと自分の中の衝動を掴み、役者も見る側も心地よい中で、出力を強める。これも、今回挑戦していることのひとつです。

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稽古場の空気感。とても大事な要素です。
リモートでの舞台会議、演劇と関わるのが初めての方との創作、役者のレベルアップも兼ねた演出。今回はせのびとして挑戦していることがたくさんあります。
稽古場の雰囲気をどうつくっていくか、や、公演までにメンバーの体調・心の様子を調整できるか、は作品には直接的に関係しないかもしれませんが、作品に大きく関わってくる部分だと感じます。
いつも以上に学びの多い創作活動。
次回へとつながるものを得つつ、まず何よりもこの「踊るよ鳥ト少し短く」という作品を公演まで育てていけるように、というのが今のせのびの稽古場です。

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おまけ

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写真は、毛穴まで演技している、藤原慶です。毛穴まで、です。


次回の投稿は 11月23日(月) です。
ではまたここでお会いしましょう!
〈文・写真 石橋奈那子、写真 工藤玄暉〉

12「さあ、いくぞ」はこちら⇒


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