見出し画像

RISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZOに行ったよ その1

■はじめに

今年もRISING SUN ROCK FESTIVAL 2019 in EZOに行ってきました。

すでに一週間が経ちますが、個人的には例年になく濃い思い出の回となったので、見たものなどを忘れないように、備忘録を残しておきます。

2002年からの参加なので1回休みを含めて今年で17回目の参加になります。
もはや夏の恒例行事ですが、今年はとにかく、現地にたどり着くまでのハードルが高かった。

■とにかくチケットがとれない

例年と違ったのは、第一次アーティスト発表とチケット先行抽選が同時だったこと。
それも道外からの申し込みも殺到するであろうナンバガ復活出演との同時発表です。ドキドキしつつも第一次からほぼ全ての抽選に申し込みましたが、なかなかチケットはご用意されませんでした。

7月なかばにようやく入場券だけは当選したものの、テントサイトと駐車券は外れ、17年ぶりにレジャーシートのみで朝まで乗り切るのか……この老いた体で……?と小刻みに震える夜が続きました。

さすがに厳しいと、ツイッターの譲ります情報やトレードサービスなどをまめにチェックしなんとかギリギリにテントサイトを確保。
ギリギリにLoppiでチケット買って気軽に行けるフェスだった頃がもはや懐かしい。
エゾサポーターとして年会費をお支払いするのでウエス様にはエゾ民向けの先行販売などを是非お願いしたいところです。
一年に一度石狩の地から力を補給しないダメになる人間たち、たくさんいるので……。

さらに前日に友人の友人から駐車場券を譲ってもらえることになりまして。
大喜びで感謝のLINEを打った直後に届いたのが、台風10号クローサのアクロバティック進路変更による16日中止の報でした。

初めての事態に試される大地。試される道民。試されるスタッフ。試されるエゾロッカー。
甚だ残念ではありましたが、自然相手のことなので安全面を考えれば受け入れるよりほかありません。

泣き崩れる者、歌う者、飲みに出る者、肉を焼く者(道民はなにかあるととりあえず肉を焼きがち)、色々いたと聞きますが、翌朝早朝に2日目開催の一報が届いたときには心底ほっとしました。

早速一発目のアクトから書いていきたいのですが、その前にどうしても記したいのは16日に入場口でウエルカムライブをやる予定だったフラワーカンパニーズが、急遽札幌でやってくれた代替ライブのことです。

■フラワーカンパニーズ/札幌XENON

120人くらいの収容人数の会場のため、もちろんすぐ満員になってしまったようですが、グレートマエカワさんのインスタアカウントでライブ配信をしてくれたので見ることができました。

これは本当に嬉しい計らいでした。フラカンの歌詞通り、まさに中止を受けて家で持て余していた心のミットにストライク。

最初に配信が繋がった瞬間に歌っていたのはフラカン……ではなく今年はOAUで出演予定だったTOSHI-LOWでした。
フラカンのライブが決まった途端に出してくれと電話してきたと言っていましたが、さすがのスピード感です。

この時はまだ「フットワーク軽くてすごいな〜」と思うくらいで、まさか今年のRSR全編を通して「ドキッTOSHI-LOWだらけのライジングサン石狩大会(細美もいるよ!)」みたいなことになろうとは思っていませんでした。今思えば布石でしたが。

「帰り道」のあとフラカンとコラボして「満月の夕」を歌い、大先輩を「こんなに良いバンドなのになぜ売れないのかわからない」などとさんざん弄り回して帰っていくTOSHI-LOWとそれでも怒らずにニコニコしているフラカン先輩に「仏と鬼がステージに共存している……」と娑婆の縮図のようなものを感じたりしていました。

配信は時折途切れたりもするので、何度かつなぎ直しながら見ていましたが、それでも熱さと楽しさが十分すぎるほど伝わってきたのはさすが。
「ずっと好きだった」「とどめをハデにくれ」などのカバーで盛り上げつつ、「深夜高速」「東京タワー」「元気ですか」などささくれだった心に染み入るような曲をたくさん演ってくれ、最後の最後の最後には、絶対なんとかするんだぜ!で本編ラスト、からのアンコールで「チェスト」。

フラカンは本当なら夕方には東北ライブハウス大作戦のステージにも出る予定だったんだそうで、来年リベンジしたいとのこと。

「汗臭いまま飛行機乗りたくないな……札幌にGUある?」という圭介さんの日本一庶民的なMCが心に響く最高のウエルカムライブとなりました。

ちなみにアンコールで出てきたマエカワさんが「ベーシストなのにベース忘れて出てきちゃった!」と言って会場ごと和んでましたが、そこにベースを持ってきたのがまたもTOSHI-LOW。どこにでもいてなんでもやってくれるな。

踏んだ場数と小回りの良さで、とっさの時にさっと動けるロックバンドは本当に格好良いなあと思うのですが、MステのTMGEか16日のフラカンかという格好良さでした。ありがとうフラカン。
ままならなかった初日に、ままならない人々のためのロックンロールが届き、行き場をなくした心におでんの大根のように沁みた忘れがたい一日になりました。

ちなみにこの後、スクービーのMOBYさんのインスタで坂さんがカラオケしてたのも配信してたんですけど、そこにも真顔でひたすら手拍子しているTOSHI-LOWの姿が。どこにでもいてなんでもやってくれるな……。(2回目)

他にも色んなお店やアーティストが、チケットを見せたらお酒サービスとか、急遽ライブ配信とか、ライジング難民のための救済企画を実行されていたようです。

そんなそれぞれの思いを乗せた悲喜こもごもの夜を越えて、翌朝17日朝9時、無事ライジングサンのゲートがついに開いたのでした。

その2へつづく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?