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生きているという実感

「青菜炒めを食べられたらいいよ(笑)」・・その言葉をそのまま受け止めて、彼らの宿の近くの中華料理屋に入ったのはこれが初めてでなく、3年前に彼らがFord F350を改造したキャンピングカーで国内の幾つかの素敵な場所でイベントをやって回った最終目的地が名古屋だった時も、やっぱり兄貴のリクエストは同じでした。

今回、厳しい暑さの中を4日間、一日70〜80km自転車で走ってきた兄貴と姉貴は64歳と63歳。「なんで名古屋なの?」。。。出発前も、その途中も何度も受けた質問について、兄貴はこう語ってくれました:「人生に全て理由があるわけじゃないし、理由や目的だけのために生きているわけじゃない。少なくともエアコンの効いた快適な椅子に座って、恐怖心や羨みを煽るテレビを見てるだけの時間より、炎天下の海岸線や灼熱の峠を、痛いお尻を我慢してペダルを踏み続ける方が、はるかに『生きている』実感が湧く。そして励まし、待っててくれる友人たちがいる。それ以外に何がいる?」。

いつも兄貴は、自分がぼんやりと感じていたことをこうして言葉にしてくれる。そしてまた、彼らは歩き始める。「生きている」実感を得られる旅を求め続けていく。この10年、少し前を走る彼らの背中を見ながら、歳を重ねるって素敵なことだなって感じていたけれど、その理由が昨日分かった気がしました。ありがとう、かほさん、東吉さん。

今日も皆さんにとって素敵な1日でありますように!


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