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 わっきさんに聞く、防災に使えるキャンプ用品あれこれ(1)

毎回専門家のゲストをお招きして、旬なネタ、トレンドのお話を伺います。


今週からの対談は、フリーランスのデザイナーで、YouTube「Digital Wackys Channel」主催の「わっき」さんこと高松勝範さんにお願いした。

高松さんは元々360度カメラのレビューなどで存じ上げていたが、親しくなったのは埼玉在住のライターの集まり「埼玉ライター会」でお会いしてからである。キャンプ用品やDIYも得意で、そんな話から仲良くさせていただいている。

今回わっきさんに対談をお願いしたのは、キャンプ用品と防災という観点から色々お話しを伺えそうだったからである。小寺が住む宮崎市は南国ということもあり、台風が直撃すると非常に激しく、被害も出る。特にこの夏の停電と断水にはかなり困った事もあり、なにか準備して置いた方がいいのではないかと思ったのだ。

わっきさんに聞く、防災に使えるキャンプ用品あれこれ(1)  

小寺:僕、宮崎に転居して3年ぐらい経つんですけど、まあまあ災害が多いんですよ。夏に台風が来るとたいてい停電になったり断水になったりするので。

わっき:そうですね。台風は多いですよね。

小寺:なにか備えないと、素の状態で待ち構えてたらこれは詰むな、みたいなところがあってですね。キャンプ用品は最近流行っているということで良いものがいっぱい出てきてるし、キャンプにも当然使えるんだけれども、防災用品として行けるんじゃないか、みたいな良グッズがあったらご紹介いただきたいな、と思っているわけです。

わっき:はい。

小寺:僕自身は、ボーイスカウトを4年やった挙句、高校は山岳部だったので、めちゃめちゃキャンプとかできるんですけど。

わっき:ガチ勢じゃん。

小寺:ガチ勢(笑)。なにせ昔の知識しかないわけですよ。もう高校時代だから、40年ぐらい前の装備の話じゃないですか。

わっき:あー、なるほどね。ガジェットとかもまったく関係ないわけですもんね。

小寺:そうなの。高校の時はまあまあ重装備で行ってたんだけど、ボーイスカウトはいわゆる野営みたいな。ナタ1丁でどうにかしていこうみたいな、やってることがサバイバル訓練なので、便利な道具とかはあんまり知らないんですよね。そんなわけで、今日はいろいろお伺いしようかなと思ってるところなんですけど。

わっき:大前提として、僕がアウトドアを好きで情報を更新してるわけですけれども、なんでYouTubeだとかブログとかにまとめて情報を発信していこうと思ったかというと、やっぱり防災の面も含めて、というのは頭の隅にはあるんですよ。

「Digital Wackys Channel」のわっきさん

小寺:へえ、そうなんですか。

わっき:はい。ただのキャンプ好きじゃなくて、これはアウトドアだけじゃなくて有事の際にも使えるよね、という紹介の仕方をしております。

小寺:それは願ったりかなったり。まず、一番目にお伺いしたいのは防災用品にしても、まず電源が要るよね、というところからスタートしたいんですよ。

わっき:うん。

小寺:今、いわゆるAC(交流電流)が取れる大型電源はいろいろあるんですけど、決め手に欠けるというか。いっぱいあるんだけど、どの規模があればいいのかもよく分からない、というところがあるんですけど。

わっき:電源を使って、何にその電気を使うか、というところで容量とか、コネクタの数とか形状とか、いろいろ変わってくるとは思うんですけれども。

小寺:このあいだ、夏のけっこう暑い時期に台風が来て、停電するじゃないですか。その時に困ったのが、実はね、エアコンかなと思っていて。

わっき:ああー……エアコン……。

小寺:うん。でね、やっぱり課題は、夏だから暑いんだけど、でも窓は開けられないわけですよ、台風だから。

で、冷蔵庫はドアを開けなきゃそこそこ保つんですけど、室温だけはわりとどうにもならない、という状況があってですね。何か手はありますかね。

わっき:うーん……そうですねえ……。ポータブルクーラーというのも出ていて、ちょっと前にサンコーレアモノショップのものを試したりはしたんですけれども、スポットクーラーなんですよね。

小寺:これは冷風が出るだけ、って感じ? 部屋全体を、という話じゃないと。

わっき:そうですね。だから、部屋全体まで冷やすようなパワーはないんですよ。やったところで、1~2人用の小さいテントの中をちょっと、3~4℃下げられるかな、ぐらいなんですよね。

小寺:へえ。それだと冷風扇みたいなやつのほうがまだマシ?

わっき:そうですね……タンクにちょっと水を入れて、ミスト状のものが出てくる冷風機とかも、たぶん3000円ぐらいからあると思うんですよね、そういうのは。

小寺:ああ、安いですね。

わっき:それであれば、電気はそんなにパワーを食わないので。

小寺:扇風機みたいなもんですもんね。

わっき:はい。ミストが出るので、気化熱というか、自分の周りだけはちょっと涼しくなる、というのはありますよね。

小寺:スポットクーラーって、暖気を外に排熱しないといけないんですよね。そうしないと室内でぐるぐる回ってるだけだから、何にもならない。

わっき:はい、そうです。

小寺:でも、窓は開けられないんですよ、台風だから。

わっき:うん。このあいだ使ったやつは、ダクトで外に暖かい空気が出せるんですけれども、本体自体がちょっと熱を持っちゃうんですよ、やっぱり。

小寺:あ、そうなんだ(笑)。

わっき:排気はするにしても、本体が若干熱を持っちゃうので、思ったほど下がらない、という。

小寺:なるほどねえ。なかなか、けっこう痛し痒しですね。良さそうに見えても。

わっき:なので、本当に、部屋を冷やすというよりも、冷気が当たる、という使い方だと思うんですね、それはね。

小寺:なるほどね。うち4人家族なので、家族が一か所に集まれば冷風扇でもいけますかね?

わっき:うーん。難しいですよね。冷やす、というのはすごいパワーを食いますからね。

小寺:ああ、冷やすのって手段があんまりないということですよね。

わっき:ポータブル電源――EcoFlow(エコフロー)という会社からも、バッテリーと一体型になっているスポットクーラーみたいなやつが出てるんですよね。

https://jp.ecoflow.com/products/wave-portable-air-conditioner-1?variant=42189178470561

小寺:へえー。エコフローって、いわゆるポータブル電源でいっぱい出してるメーカーですよね。

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