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小寺の論壇:PTA、縦組織崩壊の序章?

知財、IT産業、ネット、放送、買ったもの、ライフハックなど、コデラの気になるところを語ります。


4月30日の朝日新聞デジタルに、さいたま市PTA協議会から5校が脱退の動きがあるという記事が載った。

・さいたまPTA協からの退会、今年さらに5校 会計問題やスリム化で
https://digital.asahi.com/articles/ASR4W5R6HR4LUTNB00Z.html

コデラは以前さいたま市に住んでおり、PTA活動もやってきたので興味深く記事を拝見したが、なんと今年退会を決めたというさいたま市南区の辻南小学校は、筆者の子供らが通っていた辻小学校の隣の小学校である。お祭りのパトロールの見回りや自治会の集まりでよく交流があった学校なのだが、驚くとともに、まああそこならそうだろうなとも思った。

辻南小学校は、2007年に開校した、比較的新しい学校である。元々この土地には菓子メーカーの「カバヤ」の工場があったが、それが立ち退くことになり、市が広大な敷地を買い取って再開発することになった。

当初は市立病院が建つ計画だったが、近隣住民がこんなところにしょっちゅう救急車が来てたまるもんかと反対運動を展開し、ある意味仕方なしに敷地の半分を使って小学校を建てた。

つまり、「本来ならいらなかった」小学校なのである。校舎の作りも、いつでも学校以外の用途に転用できるよう、教室の壁が外せるフリーレイアウト方式で作られている。

学校としての立地も変だ。校舎のすぐ後ろを流れる用水路の向こう岸はとなりの蕨市、250メートル南西に行けば戸田市だ。つまりさいたま市の南側ギリギリの境界線のところに建っている。

さいたま市立なので、隣の戸田市や蕨市の子供が来るわけにも行かず、校区はそこから北側だけとなる。だが隣の辻小学校とは600メートルしか離れておらず、結局は辻小学校と校区が丸かぶりなので、辻小学校の校区の半分を無理矢理辻南小にあてがうことになった。

その結果、辻小学校は生徒数が半分になり、1200人程度が収容できるマンモス校なのに、教室が余りまくるという事態となった。

旧カバヤ敷地の半分は、「スカイフラワーパーク」という名の公園になっている。だがここは病院建築着工阻止の抗議行動のために、近隣自治会らが勝手に花壇を作って花を植えたりしているという、市との抗争地帯である。

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