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回想

2019.10.26(土)

あのころは大変だった

こんなボーっとする時間もなかったように思う

何かを守る為に働こう、そう思って必死に仕事を探して何度も面接に落ちながらもめげずに受け続けてやっと仕事が決まり、がむしゃらに働いた

自分の時間なんて全く持てなかった

いつも何かに追われ何かに縛られていた

息抜きもないまま数年が経ちストレスもハンパなかった

それでも私には守るべきものがあって生活しなければいけない働かなければいけない

あのころの記憶があまりないほど私は何かに追い詰められていた

いつしか数十年が経った

精神的にはもうボロボロだった

家庭内のモラハラを受け続けていた私はあれ以上のモラハラはないと今でも思っている

ある日、突然、入院してしまった

私は三日ほど死んだように眠っていた

病院でゆっくり眠れることがとても天国のように思えた

病院という天国で看護師さんという天使がいて私は今本当に天国にいるのではないかと思ったほどだった

ある原因不明の病気になって数ヵ月間、入院していた

そんな中でもトラブルがあり心の中で葛藤していた

病気で入院しているのにどうして入院している時までもこんな思いをしなければいけないのか

私は夜、病室のベットの上で泣いた

そして私は悩みながらも誰にも打ち明けることもせず一人でたった一人である重大な決意をした

一人で生きて行こう、そう決めた

それまでの人生、全てを捨てた

本当にもう全部、全てを捨てて第二の人生のように私は新しい道を歩み始めた

何もない空っぽな私だった私は退院して服も一枚しか持っていなかった

外は秋も深まりそろそろ冬支度の季節…

もう本当にひとりぼっち…行くあても何もなかった

天涯孤独になった私はそれでも生きることを諦めず生きる術を考えた

運良く助けてくれた人がいた

それが今付き合っている彼だった

本当に感謝しかなかった

私が路頭に迷いホームレスになっていた時の私を彼は知っている

あのころの私はもうめちゃくちゃだった

信じられないほどはちゃめちゃになっていた

遊ぶということを知らずに生きてきた私は興味本位でパチンコに行って遊ぶようになった

何故かそのころは勝つことが多く一日で数万を増やし生活のあてにしていた

いつの間にかパチンコ店が私の居場所に変わっていった

そして私の生活も一変した

彼と付き合うことになって私も働くようになった

あれから数年あのころが懐かしく思う

生きてきてあのころが一番、楽しかった気がする

田舎なので海や山、森や川と自然に囲まれていて自然と戯れていた

私にとってはとても幸せな時間だった

完治しない病気になっていた私は身も心も自然に癒やされていた。

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