久しぶりのレコーディング
暗い話ばかり書いていて自分でも気が滅入るので、日記がてら近況。
先日は台風が接近する中、都内でレコーディングだった。
コトの発端はTwitterのDM。詳細は出せないが、作家さんがプロモーション用に曲を書いてほしいというコトだった。動画は書籍の出版に合わせてYoutubeに投稿される。二つ返事でOKしたのだが、そこからあれよあれよと話が膨らみ、曲数が増え、シンガーさんも界隈では有名な方が担当するコトになり、それに伴ったレコーディングが必要になったわけだ。
エンジニアの友達Gくんに相談したところ予定が合わず、別の友達Dくんに相談したところ、彼がエンジニアとして入り、都内の格安スタジオを取ってもらうコトとなった。いつもは家でのレコーディングのため機材持ち込みが多いのだが、今回はかなり身軽に行ける。しかし台風の影響で雨風がめちゃくちゃ強く、到着までに結構濡れてしまった。
いつもはGくん宅の防音室に3人くらい籠もってレコーディングの立ち会いをしているのだが、今回は本格的なスタジオなので、ボーカルブースとレコーディングブースが分かれている。エアコンも快適。到着するとDくんがすでにセッティングを始めており、雑談をしながら色々とセッティングを手伝った。
ほどなくしてシンガーさんと作家さん到着。オンラインでのやりとりはしているけれど対面は初めて。かつて大きな組織に属していただけあってシンガーさんはほのかにオーラを放っていた。
ノルマは約5時間で2曲。Youtubeでシンガーさんの動画も見たけど、歌唱力は正直未知数。最近は加工編集がものすごく優秀なので、動画に出ている歌を鵜呑みにするのは危険なのだ。
しかしてそれも杞憂に終わり、予想以上にレコーディングは早く終わった。途中で作家さんが歌唱に口を挟んできたが、そこもDくんがエンジニアのポジションでふわっとまとめてくれた。こういう時、本来であれば作曲者たる僕がディレクションしていくものなのだが、それがわかっていない人が口を出すコトは多々ある。いちいち止める必要はないけれど、かといって船頭を多くしてわざわざ山に登る必要もない。ある程度流したところで軌道修正を図った。これは僕も勉強になったので、今後はレコーディングを始める前にそういう「クギ」を刺しておこう。おえらいさんがいたりするとそれもムズいんだろうけど。
レコーディングは雰囲気が大事だと思っている。人間が歌うというコトは、当人のメンタルや周囲の雰囲気がモロに歌に影響する可能性がある。風通し良く、雰囲気は良く、が好ましい。
作家さんが軽くごはんでも、という流れになったのだが、予定があったのと片付けが終わらなかったので今回はパスさせてもらった。先に帰ってもらい、Dくんと撤収作業。新宿に用事があったので車で送ってもらい別れた。
反省点がいくつかある。
今回、ブレスの位置でシンガーさんが困る場面が2箇所ほどあった。仮歌は全部ボーカロイドなのだが、当然ブレスも考えて作っている。しかし僕のブレスはあくまで「理論上吸えるところ」というだけであり、流れの中で歌っているシンガーさんとの齟齬があるコトがわかった。これは大いなる反省点だ。あとそれに伴う歌詞の入れ方にも課題が残った。たとえば大声で「バカ」「アホ」と叫ぶ時、「バカ」の方が力は入れやすい。「アホ」は「ア」で息が抜けてしまうからだ。そういう言葉のチョイスにもう少し気を配る必要がある。
今まではボーカロイドでの曲作りが多かったので、上記のような人間的な課題に少し鈍感になっていたのかもしれない。そういう振り返りにもなったので、僕も大変勉強になった。
さて、ここからは時間の勝負。早く提出して次に着手せねば。
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