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絵本紹介【カピバラせんせいのバスえんそく】

 今日はねずみ園のバス遠足。運転手さんは、みんなが大好きなカピバラ先生です。「だいじょうぶ、だいじょうぶ」が口癖のカピバラ先生、目的地を忘れたまま出発しちゃって、大丈夫!?

【文字数・・・少ない】
【内容・・・・易しい、ほっこりする、楽しい】

【コメント】
 長女が年少の時、幼稚園で担任の先生に読んでもらい、とても気に入った本です。私も読んでみたのですが、とてもかわらしく面白かったです。

 易しい文とシンプルな展開で、長い絵本や内容が込み入った絵本は苦手、という子どもでも楽しめると思います。

 のんびり屋さんのカピバラ先生、口癖は「だいじょうぶ、だいじょうぶ」。遠足の行先も知らずに出発し、「なんとかなるさ」と余裕の表情。

  ねずみ園で大人気というカピバラ先生ですが、現実においても、子ども達に好かれる大人ってこういう人だと思います。

―――だけど、せんせい あわてません。
   なにがあっても あせらないのがいいところ―――

 人を急かさない、自分ものんびりドーンと構えている、抜群の安定感です。子ども達が、安心して身をあずけることのできる、まさに安全基地。

 ただ、ストーリーの中で一度だけ、「だいじょうぶ」じゃない危機が訪れるのですが、その時の、

―――「だいじょうぶ、だいじょうぶ・・・」「じゃない!!」―――

 というところが、とても盛り上がり、子ども達にウケました。

 道を間違えて、様々な障害や困難にぶつかってしまったバス遠足でしたが、最期のページに目的地までの簡単な地図が載っていて、

「こっちの道に行けば良かったのにね」

 と、毎回、親子でカピバラ先生にツッコミを入れています。


 いきなりですが、私は子どもの頃、おばあちゃんが大好きでした。
  理由は色々あるのですが、一つの大きな理由としては、おばあちゃんが「のんびりした大人」だったからだと思います。

 「お母さん(お父さん)と一緒に遊びたい!」そう強く思う子どもは、ちょうど手のかかる年齢の子どもです。ご飯の時に食べこぼす(後から掃除)、服を汚す(後から洗濯)、なかなか着替えない、うまくできなくて機嫌が悪くなる、きょうだいゲンカ・・・挙げればキリがないのですが、親たちはその対処にかなりの時間と労力を費やすことになり、毎日時間と体力の戦いです。

 せかせかしてしまったり、「早くして!」と何度も言ってしまったり・・・保育園や幼稚園、病院や習い事の決まった時間、そのスケジュール通りに子どもをその場所に連れて行くことの難しさは、自分が実際に子育てをしてみるまで、全くわかりえないことでした。

 そして、それはきょうだいの人数が増えるほど、困難さを増していきます。一人は行く気満々で支度バッチリ、もう一人はまだパジャマでダラダラ・・・涙。
 私の子どもは二人ですが、マンションのお隣りさんは三人育てています。本当に、尊敬の念しか抱けません。

 私自身は三人きょうだいだったので、母親は大変だったと思います。そのせいか、母親と「一緒に遊んだ」記憶はあまりありません。もちろん、大切に育ててくれたことには違いなく、とても感謝しています。

 でも、こどもの頃、一番「一緒に遊んだ」大人は、おばあちゃんでした。外で遊んだり、部屋の中でスゴロクをしたり、

「おやつのリンゴですよ~。果物は体にいいからね~。」

 と、のんびりと果物ナイフでリンゴの皮を剝いてくれた、その時のおばあちゃんの手は、今でも思い出すことができます。
 
 子育てを、「のんびり」するのは難しいことだと思うのですが、この絵本を読んで、「なんだか、ほっこり癒された」私は、子どもの頃、のんびりした大人(おばあちゃん)が身近にいたことが、本当にありがたいことだったなぁと、しみじみ思うのです。

 「早くして!」まず、この回数から減らしていけるよう、心にゆとりを持った子育てをしていきたいです。


このマガジン内では、私のオススメする絵本をたくさん紹介しています。
                                                                         主に未就学児への読み聞かせや、一人読みの練習にピッタリの作品をピックアップしているつもりです。
 子どもに絵本を読んであげたいけど、選ぶ時間がない方、どんな絵本がいいか決めかねている方のお役に立てれば幸いです。
(一人読みの練習については、記事内の【文字数】や【内容】を参考にしてください。)


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