何かに名前が付くということ
みんなのフォトギャラリーという機能を初めて使いまいした。2m5x_さん。ありがとうございます。
タイトルと全然関係なさそうではありますがめちゃくちゃ関係あるのでよければ読んでってください。
あ、ちなみに今回のはNoteくらい動かすかと思って書いた話ですので、「いつもとなんか違う」というのはご理解いただければなと思います。
以降に出てくる情報は個人的に知っている内容です。
間違い等あるかと思いますが、ご了承ください。
タナトフォビア
皆さん、タナトフォビアって知ってますでしょうか。
おそらく多くの人は「聞いたことがない」、あるいは「一度だけ耳にした気もする」程度でしょう。
日本語訳すると「死恐怖症」。
死をつかさどる神様の「タナトス」と、恐怖症の意味の「〇〇フォビア」をつなげた名前って話だったはずです。
病院にかかったとかそういうわけではないんですが、ごくごく非常にすごく軽度のものですがこれの症状がたまーーーにあるんですよね。
では、どういう症状かといいますと。
「死」という概念そのものが自分を覆いつくしていく
みたいな感じです。
すごい、かっこつけたみたいな表現になっちゃった。
もうちょっと具体的に言いますと
自分が死んだらどうなってしまうのか、死んだら何が起きてしまうのか。
みたいなことが頭の中でぐるぐるとまわりはじめ、気が付いたときには自分自身の体とそのほかの世界とが切り離されたような感覚になる。
こんな感じですね。
これ自体は僕個人の症状なので人によって差があるかと思いますが、これ以上先のことまで考える。つまり、死んだその先を想像して無を感じ始めるともう止められないです。
子供のように縮こまって「いやだ」って言い続けた時もあります。
僕は軽度の症状なのでこれが頻繁にあるとかそういうわけではなく、ただふとしたときに稀になってしまうんですね。
最近はどうにかして思考が深いところに達する前に気をそらして対処することもあります。
症状が出る場所として一番多いのは寝る前の布団の中です。
布団の中でこれが起きてしまうと気をそらすような対象がないので、なり初めに「あ、終わった」って思いながら抵抗することになります。
一番最悪だったのは高校の授業中になりかけた時ですね。授業聞いてなかったってことなんでしょうけど深く考える隙を与えてしまったらしくて。
なんであの時逃れられたのかは全然覚えてないです。
さて、皆さんにふんわりと理解していただいたうえで、「名前が付くってなんぞや」って話に行こうと思います。
名前が付く=理解
人間は元来「訳の分からないもの」に対して恐怖する。とどこかの誰かが言っていた気がします。
その理論を借りれば、例にもれず僕も「よくわかっていないもの」に対する恐怖感というのは持ち合わせているはずです。
僕がタナトフォビアという言葉を知ったのは、そう昔の話ではなくて
多分高校2年か3年くらいの話だったと思います。
あれ?もしかしたら大学入ってからだったかもしれん。思い出せん。
ちなみに、それまでにも症状が出ることはありまして、最初がいつだったかと遡れば、多分幼稚園くらいの話になるんじゃないでしょうか。
幼稚園の記憶なんてほっとんど残ってないんですが、ふとした日に何のきっかけだったのか「死んだらどうなるんだろう」と漠然と思い浮かんだ疑問がどんどんと膨らんで、どんどん怖くなって、大泣きして母の所に行った記憶だけは強烈に残っています。
その一件以来、不定期に症状が出ることになるんですが、かつての僕はその症状が一体何なのか、突然世界から隔離されたような恐ろしい感覚を、どう落とし込んだらいいのか全く分からなかったのです。
しかし、ある程度の年月が過ぎたある日、僕はTwitterでタナトフォビアについてのツイートを見つけます。
その時、まさに体中に電流が走ったのです。
「これか。俺を悩ませていたやつの正体は。」
まさしく十数年来の因縁の相手の正体をつかんだ瞬間でした。
リプライを見れば同様の症状があるという声がいくつも見え、これが自分に特有の症状でないということも一緒にわかり、その時の俺は途端にホッとしたのを覚えています。
いままで、これについて話すような機会なんて全くなかったですし、頻繁になるような症状でもなかったため、特に誰に相談するということもしてこなかったわけです。
この日、俺を悩ませていた「正体不明の恐怖」に晴れて「名前が付いた」のです。
この日以来、僕はこの「タナトフォビア」のことを、あまり恐れなくなったのです。
理解=安心
こうしてタナトフォビアと命名された僕の症状は無事発症しなくなった……
ということは全く無くて
今まで通り不定期に僕を悩ませてくる存在のまま、20歳を超えてしまいました。
しかし、こうして名前が付いてからは、「来たな」と思ったら不思議と対応できるようになった気がします。
これはあくまで推測でしかありませんが、
この恐怖感は特別なものではない。この世界に名前を持って存在しているものなんだ。
という理解から得られた安心感のおかげなんじゃないかと思います。
おわりに
タナトフォビアに限らず、正体不明の何かと付き合いながら生きているという人はそれなりにいるんじゃないかと思うわけです。
そして同時に「名前が付く」ということでそれが和らぐこともあるんじゃないかとも思うわけです。
別に他人に相談しろとか病院に行けとかそういうことは全く言いません。僕だってそんなことしてないし。
ただ、ある日それに名前が付いたり、気になって調べたら正体がわかったりしたら、その日から何かが少し変わるかもしれない、そう思うんです。
……なんかいい話風に終わってしまった。
そのうち新しくゲームクリアしたらまた書くかと思いますので、よろしければまたご一読ください。
それでは、また。
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