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【3分で理解できる】話題のサーム・ルールとは?

<この記事は3分で読めます>

マーケットが大荒れですね。
これはアメリカの景気後退懸念がきっかけとなっています。

アメリカが本当に景気後退するかどうかについて、
今、市場関係者が最も注目しているのがサーム・ルールです

この記事では、サーム・ルールについて、サクッと解説していきます。



足もとの経済指標


8月2日に発表された7月の雇用統計では、
非農業部門の就業者数が前月比11万4000人増と
市場予想の17.5万人増を大幅に下回りました。

一方、失業率は4.3%と市場予想の4.1%に対して大幅に上昇しました。

いずれも雇用市場が急激に冷え込みつつあることを印象づける結果となりました。

この中で、市場関係者が注目したのがサーム・ルールの点灯でした。
「サーム・ルール」が点灯したことで景気後退リスクが一気に高まったのです。

サーム・ルールとは


サーム・ルールとは、景気後退の可能性を予測する経済指標の一つです。

具体的には、直近3カ月間の平均失業率が過去1年間の最低値を0.5ポイント上回れば、景気後退に陥る可能性が高いとされています。

このルールは、元連邦準備制度理事会(FRB)のエコノミストであるクローディア・サーム氏によって考案されました。
なので、サーム・ルールと呼ばれています。

クローディア・サーム氏 wikipediaより

サーム・ルールの主な特徴は以下の通りです:

定義:
失業率の3カ月移動平均が、過去12カ月間の最低値から0.5パーセントポイント以上上昇した場合、景気後退に陥る可能性が高いとされます。


有効性:
過去50年のデータで検証され、高い精度で景気後退を予測してきたとされています。

サームルールの現在の状況


こちらのサイトで確認できます


7月の失業率上昇により、過去3カ月間の平均失業率は4.13%と過去1年の最低値を0.53ポイント上回り、景気後退局面に入ったと受け止めらています。

2024年8月時点のサーム・ルールの状況


サーム・ルールの注意点


サーム・ルールは景気後退の可能性を示す一つの指標ですが、
経済の複雑性を考慮すると、
他の経済指標や要因も合わせて総合的に判断することが重要です。

サーム氏自身も、
現在の経済状況は過去とは異なる背景があることを認識しており、
ルールの解釈には慎重さが必要だと指摘しています。


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