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シングルでいることをもっと楽しみたい【SATC】

久々に『セックス・アンド・ザ・シティ』を観始めたのだけど、20年前の作品とは思えないほど今観ても面白い。
でも当時と変わってきているのは、独身女性を始めとしてシングルでいる人たちに対して、世間の目は寛容になってきたんじゃないだろうか、ということ。

ちょうど最近シングルとして生きることを選択した人たち、的な内容の本を読んでいる。
独身で生きる人たちは増えていて、世界的に考え方も変わってきている、というような内容で、ちょっとお固い文章だけどなかなか面白い。
私は生まれたときからゲイなので、結婚という文字は私の辞書にはない。
生涯独身で生きるんだろうとぼんやり思っていたので、そんな私にちょうどいい本だと思って読み始めたのだ。

『セックス・アンド・ザ・シティ』のテーマといえば、30代の独身女性。
恋愛して結婚したいんだけど、なかなかいい相手が現れない、現れても長くは続かない、自分が成功していると男が引くなど、結婚したくても結婚にたどり着けない姿が描かれる。
彼女たちは独身を自分で選んでいるわけではない。
結婚が一般的な世の中で、自分も同じように結婚して幸せになりたい、と思っている。
だから結婚できる相手を見つけるために、毎回苦労を重ねている。

あれから 20年位経った現代ではむしろ、独身でいることのほうがメリットが大きんじゃないか、結婚したからと言って幸せになれるかは別の話、というか離婚や死別で不幸のほうが大きい、と気づき始めている。
そんなこんなで人類全体の半分くらいは独身者が占め、それも「戦略的に」独身でいることを選択している人が現れ始めたらしい。
私は独身でいることが当たり前の感覚だったけれど、そういう人が増えているらしいのだ。


「独身」といっても中身は微妙に異なる。
1つ目は、友人やコミュニティーを複数持っていて、いつもエネルギッシュなタイプ。
2つ目は、自分の世界に引きこもって家からあまり出ず、友人やコミュニティーの関係が希薄なタイプ。
3つ目は、独身でもいいけれど、結婚する機会があれば結婚したい、もしくは同棲でもいいから一緒に住む相手がほしいタイプ。

1つ目のタイプは友人を多く持ち、何かあったらすぐに助けてもらえる関係を構築している。
これはなんとなくフリーランスの人とちょっと似ているなと感じる。
会社や家族という狭いグループに閉じこもるのではなく、自分から能動的に外へ外へと行動範囲を広げていく。
そうすることでいろんな人と仕事できるし、色んな人と知り合うことができる。
エネルギッシュな独身はフリーランスと似ている。

逆に 2つ目のタイプは、あまり外に出ず自分の世界に閉じこもって、自分さえ良ければそれでいいと思っている。
これはまさに私のこと!
人間関係が希薄であれば、病気をしたり年老いたときに助けてくれる人がおらず、孤独死を迎える不幸の確率がかなり高い。


私は生涯独身だと思っていたし、独身でいることに不満はない。
でも人生を楽しむためには人間関係が必要らしい。
私はそういうところにあまり関心がなさすぎて、他人よりも自分を優先させてしまう結果、約束して出かけたり予定を入れたりするのが億劫になってしまった。
もしこれがフリーランスなら仕事が取れなくて飢え死にしてしまう。

そう考えると自分が生きていく上でもっとリアルな知り合いを増やしたほうがいいのだろう。
人間関係が増えることで、新しいきっかけにもめぐりあうことだってある。
それが人生を変える一歩になることだってあるかもしれない。
そんな下心で付き合うのもナンセンスだけど、そう思わないと私は行動に出ないだろう。

独身でいることは楽だけど、独身としての嗜みを身につける必要があるなあ。


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