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性欲のビックバン

性欲が爆発した。お盆期間中のことである。
あ、お察しの通り以下真面目に下ネタ考察してます、お気を付けください。自分だってね、不特定多数の人が見るインターネットに自分の性欲事情を書き連ねるなんてどうかと思いますけど、リアルで聞いてくれる人いないんだもの。ネットの海に流したら誰か聞いてくれるかもしれないじゃない。

皆さんは「性欲が爆発した」と思ったことはあるだろうか。自分はついこの前。お盆期間中にビックバンした。颯爽と現れる馬のように性欲が蘇り、お盆が終わるとサーと引く波のように性欲が減っていった。
そう、お盆以降の最近は比較的穏やかな性活を送っている。あくまで「最近は」の話であるが。それはもう、若かりし頃は様々にえろいアレやソレにお世話になった。今ではそれもめっきり減り、布団の中では健やかな睡眠を送っている。

この性欲の減退は年のせいだと思っていた。でもどうやら違うかもしれないと感じたのは、このビックバンがきっかけだ。

今にして思えば実家にいたとき、また祖父母の家に居候してた初期は、性欲の魔人だった。暇さえあれば動画にお世話になり、隙さえあれば漫画にお世話になり、暇も隙もなくてもそういう小説を見ては真顔で楽しんでいたのである。親族がいようがお構いなしで欲を発散していたが、1人暮らしになったらもっと存分に性活できるだろうことが楽しみで仕方がなかった。
しかし居候中期以降、そして現在の1人暮らし。かつての若い希望とは裏腹に、性欲は減退した。だからこそ、お盆は久しぶりの性欲ビックバンだったため驚き、驚いた勢いのままつらつらと書き連ねているわけだ。そして考察してみると、性欲魔人だったころと、お盆のビックバンは同じ性欲の強さだったように思う。

では実家にいたころ、居候初期はなぜ性欲魔人となれたのか。居候中期以降や一人暮らし中と何が違うのか。逆にお盆のビックバンはなぜ起こったのか。それは熱量の違いと仮設する。

爆発は何もないところからは生まれない。
自分は肥満児だった。BMIは大体25以上、28になるときもあった。食卓に出されたものを美味しくてつい食べてしまうのだ。実家にいたころは3食にプラスしてデザートはしっかり食べたし、居候中は食欲がない祖父母から半人前ずつもらい、毎食毎食、2人前をぺろり食べていた。しかも、祖父母は揚げ物が好きで、週に4回も揚げ物が出てくるときがあった。さすがにまずいと思ったのは居候中期。体重計が見たこともない数値をたたき出していたのである。今まではギリギリ「愛想のいいぽっちゃり」で通ることもできた。「着ている服の重さを2キロ引いたらだいたいこんなもんだよね」と現実逃避をすることもできた。しかし、社員証の写真を撮って現実をたたきつけられた。そこに写ってたのは「ぽっちゃり」だけでは言いようのない、ただの「愛想のいいデブ」が社員証に焼き付けられていたのである。

ダイエットの始まりである。
消費カロリーを増やすことと、摂取カロリーを減らすこと。運動を行い食事習慣を改善した。カロリー計算をし、一日の目標摂取カロリー内の食事を行い、1日1万歩歩いた。徐々に徐々に体重が落ちていく喜び。顔周りがほっそりする嬉しさ。階段がきつくない不思議に、新鮮な気持ちで生活を送ると同時に、徐々に性活が衰えていった。そもそも欲が生まれなかったし、欲が発生するものに興味もなくなった。だから欲を発散させたいとも思わず、年のせいだと気にしていなかった。

お盆、性欲ビックバン直前のことである。ちなみに、ビックバンはお盆初日から起こったのではない。3日目に突如、何の前触れもなくおこったのである。
実家は同じ県内でめちゃくちゃ近いのだが、自分の両親は久しぶりに家に子供(自分)がいて嬉しいのだろう。様々な料理を食べさせてくれた。最近ハマっているコブサラダにお土産の牛タン。おつまみに買い占めているポテトチップスにお歳暮の牡蠣。朝からがっつり、コロッケパンやバニラシェークを飲み食いした日もあった。特性ビーフシチューを平らげた日も、山のように春巻きが積まれた日もあった。
居候中期や1人暮らしにかけて、胃袋を小さくした自分にとって、毎食漫画みたいなお腹になるまで食べ続けた1週間であった。1日目、2日目は問題なかったのに、3日目から突然、異変を感じた。

「あ、これは欲を発散したいな」と。

これが最終日の9日目まで続いたのである。

現在、自分の家に戻ってきて、張り切ってあちこちについた肉を取ろうとダイエット料理を作っては食べ作っては食べをしている。カロリーは適正内だし、1日7000歩は歩いている。お腹がいっぱいになる感覚よりも、お腹が減る感覚と親しいお付き合いをさせていただいている。すると帰ってきた次の日にはもう、ビックバンが落ちついたのだ。今はもう仙人のように心が凪いでいる。日々の生活でカロリーは使い果たしてしまうから、欲に回せるカロリーがないのだろう。これは大きな発見だ。論文にまとめたい気分だったので、こうしてつらつらとここに書き連ねている。

あまり余るエネルギーを消費しようと性欲が突出した。このように、自分と同じような経験の方はいらっしゃるだろうか?
または、性欲がなくて困っている方。性欲があり余り過ぎて困っている方。ぜひ食生活を見直してほしい。

熱量高めのエッセイを続々更新予定です。お仕事の依頼はなんでも受けます。なんでも書きます。ただただ誠実に書く、それだけをモットーに筆を執ります。それはそれとしてパソコンが壊れかけなので新しいパソコンが欲しい。