集中治療室にて

先週、2023年の6月5日である。肝転移した(癌)を
切るために入院し翌日、手術、そして一昨日(13日)めでたく
シャバに出てきましたとさ。やれやれ。

外科手術も二度目には成りますが…。当日は集中治療室に
入れられ一泊。一度でも似たようなレベルの手術を
した方なら分かると思うけど。

まず両手の甲と左手首に点滴の針が刺さっていて、
首にはカテーテルを据えられ、鼻から胃袋に管が通っており、
右脇腹にも謎の管。背中には麻酔の針をそのままに
チンコには排泄用の管が突っ込まれていて…

そして両ふくらはぎにはマッサージ用のグラインダーみたいな
やつが巻かれていて、機械的にぐりぐり、ぐりぐり。

これで一晩明かせと言うのだから、いやはや。
しかも無機質で人気の感じられない個室に置き去りにされ
ナースコール押せば誰か来てくれるんだろうけど。

途中、看護師さんが「テレビ見ますか~??」
暫くつけていたけど、そもそもテレビの無い生活に
慣れているため、気晴らしになるには程遠く
見ていると余計に具合が悪くなりそうなので、すぐ消した。

ぜんぜん時間が経たない、ぜんぜん眠れない、それどころか
手術中の固定された姿勢の影響のせいで身体の節々が痛いし。
人によっては譫妄状態となり暴れ出すやつもいるそうだ。
そう言えばアナタもそうなったら無理矢理、押さえつけますよとの
同意書も書かされている。

万事休す。仕方が無いのでイメージの中でギターを弾いてみました。
暫く弾いていると、眠りに落ちたようで気がついたら時計の針は
夜中の3時を回っている。おお、もう少しの辛抱じゃないか!!

思うに拷問が功を奏すのであれば、人の自由を奪うというのは
ひとつの選択肢として間違え無い。治療のための一晩とはいえ
自分の心は完全に折れてましたから…

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