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「LIFE SHIFT2(ライフ・シフト2) 100年時代の行動戦略」を読んで

ライフシフトは、ボクが自分のことを”ポートフォリオワーカー”と名乗るキッカケをくれた本です。もっというと、外資系IT企業での出世以外でも、自分らしくマルチな能力を最大限活かせる生き方を示してくれた本です。そんな本の続編が発刊されました。すぐに読みたかったのですが、やっと読めました。

単独の本の書評であれば、すばらしいサイトやブログがあるのでボクが書いても「あまり意味がないかな」と思い、積極的には書いてきませんでした。しかし、この本は特別です!「ポートフォリオワーカー的に感じたまま」を書いてみたいと思います。

ちなみに今回の続編では、”ポートフォリオワーカー”というキーワードは一切でてません。”マルチステージ”における教育の重要性が今回のテーマと感じました。

今後のテクノロジー進化の影響

人生100年時代になり、アラフィフのボクでもあと50年ぐらい生きる可能性があります。その50年では、テクノロジーが進化し、生活への影響はもとより、現在の仕事のあり方も変えていく可能性があります。その影響を予想し、事前に対処する必要があります。

AIが代替して”なくなる職業”なども雑誌でとりあげられる状況です。今後、自分自身のスキルやキャリア形成/補強について、自分の適性を考慮し、正しい方向で実施しなければなりません。労働市場で評価されない、ジョブやスキルを向上させても無駄です*1。そういう意味で、AIやテクノロジーにより代替されてしまう、あるいは価値を減じられてします”仕事”や”スキル”は常に意識しています。

とはいえ、IT業界に身を置いてはいますが、AIやテクノロジーが具体的に、どう仕事や生活に影響するのかは、正直、まだ腑に落ちていません。逆にIT業界にいるせいで、”新機能の一部”的に捉えてしまうキライすらあります。

そんなボクですが、本書の数節を読み、なんとなくですが、”テクノロジー”の活用”について腑に落ちてきました。まだ、なんとなくですが、今までモヤモヤしていたのが、ちょっとだけクリアーになった感じです。

その部分を抜粋し、紹介したいと思います。

イラストレーターの学習方法
2017年に高級ブランドのグッチが全世界のほとんどの広告で使用したイラストは、当時27歳のスペイン人のアーティスト兼イラストレーター イグナシーモンレアルが制作したものだった。(省略)

モンレアルは、デジタル関連のスキルは大学で学んだわけではなかった。「ユーチューブで勉強した。学習動画がたくさんアップされているから。それに、グラフィックデザインもユーチューブで学んだ」とのことだ。(省略)

辛抱強く取り組みさえすれば、無料で学習できる。(コンテンツが)体系立てて整理されているとは言えないけれど、本気で学ぼうと思えば学ぶことが
できる」。モンレアルは、教育機関で学位を取得するタイプの学習から、テクノロジーを活用して、職につながる実用的なスキルを独学で学ぶタイプの学習へと転換したのである。


Youtubeは”テクノロジー”の具体例であり、”それを活用して学ぶことが、テクノロジーを取り入れること”、と説明されています。

Youtubeでテクノロジーを語るなら、テレビに代わる娯楽で終わらせるだけではダメで、それを活かして何かをすることが重要なようです。

”Youtubeでビジネスする”、これはよく取り上げられますね。あるいは、”Youtubeで生活を変化させる”、はたまた、”Youtubeで生き方を変化させる”。こんなことが、テクノロジーを活用するということのようです。

この考え方であれば、それほど難しく考えずとも、テクノロジーを活用できそうです。

教育の目的
ある人の教育レベルがテクノロジーとの競争に勝てていれば、その人の雇用と所得は安泰と言える。
  19世紀後半から20世紀前半にかけて、世界の国々が義務教育制度を導入した主な理由もこの点にあった。テクノロジーの進歩に後れを取らないように、国民を教育する必要性を感じたのである。

この文は、「テクノロジーを使いこなせなければ、雇用と所得が奪われる。それを防ぐにはテクノロジーを理解し、使いこなす必要がある。そのために教育(学び)が必要」と解釈ができます。

先程のテクノロジーのひとつであるYoutubeは実は複数テクノロジーを組み合わせて実現されています。
・コンテンツ提供者に広告収入を配分するシステム
・複数のプレーヤーで閲覧可能にする動画配信システム
・アクセス集中した場合にそなえたリダンダントシステム
等々

一般的な生活者はこれらYoutubeを支えるバックボーンITシステムを理解する必要はありません。しかし、この複数テクノロジーが融合してサービス提供されているYoutubeの利用メリットやデメリットについては認識する必要があるのかな、と思ってきました。

本書で取り上げられたイラストレーターのモンレアルは、Youtubeのメリットとデメリットを理解し(学び)、デジタル知識とグラフィックデザインを習得しています。

メリットは無料で学べること、デメリットは体系的でないこと。このことを理解し、習得方針→具体的な動画閲覧→自身での体系化*2をすることで、学校教育以上の成果(グッチのイラストとして採用)を得られたわけです。

今後、複数のテクノロジーが発明され、それを使ったサービスがリリースされていくことでしょう。その際には、バックボーンテクノロジーを理解するのではなく(理解できれば理解すればいい)、そのテクノロジーを使用して具現化されたサービスの本質、そのサービスにより提供される本質的なメリット、デメリットを理解し、取り入れられればいいのかな、と思うようになりました。

*1.労働市場で評価されるジョブやスキル向上
こちらを参照ください。詳しく書いています。

*2. 体系化
「先生のサロン開設」サポートを行っていますが、戦略コンセプトでポジショニングした後のボクの役割は、先生の知識を”体系化”することです。70歳過ぎの先生が作成した資料を「ここは具体例を示すのではなく、この例から導き出せる普遍的な手法をしめした方がいいです」「記述が体系的でないので、こういうふうに体系化したら理解しやすいと思いますが、認識あってますか?」など、コメントしてます。

体系化はやはり価値なのですね。このセンテンスを読んで再認識できました。先生サロンサポートのマガジンはこちら

アラフィフからの学び、知能

こっちの方が本書の中心的テーマです。これは次回書きたいと思います。またまたTBC(To Be Continued)です。


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