病院≠キャバクラ

全国の男性諸君なら共感してくれると信じているのだが、看護師、ナースという言葉にはどうも淫美な響きを感じてしまうものだ。とはいえ、患者として入院している以上、僕は看護師さんに医療的なサービスを受けているのであってそれ以上のことを求めてはいけない。当然、必要以上に雑談をして職務を妨げてはいけないわけである。僕はそう思ってなんとか紳士に振る舞っています。

しかしながら、やはり看護師を前にしてウキウキになってしまう男性も少なからずいる。その中でもこの爺さんキチぃ〜と思ったセクハラ爺さんを紹介する。

彼の手口は大方パターン化している。まずはその日の担当看護師が来た際に持ち前の鋭い観察眼で「あれ?◯◯さん痩せた?」「今日もムチムチやな〜」と体型に関して言及する。この時点で相当キチイのだが、セクハラ爺さんのバトルフェイズはまだ終わらない。初手で痩せていることを言及した看護師には「ちゃんと食べてるの⁉️」と田舎の婆さんみたいな要らぬ心配をかけ、病院内のレストランに誘ったり、コンビニに一緒に行ってアイスクリィムを買ってあげようか、とアタックする。最初に聞いた時は「誘う→当然フラれる→笑いに変える」という一連の掛け合いを楽しんでいるのだと思い、ユーモアのあるジジイだなぁとか考えていた。しかし、毎日聞いていると明らかに人を選んでやっているし、誘われて苦笑いする看護師に対して「お願いダヨォ〜😂」「寂しくて死んぢゃう〜😭」と令和のメンヘラ男みたいな追い討ちをかけているのである。これを激動の高度経済成長を生き抜いた人間がやっているのか、、と悲しくなってしまった。

昭和生まれのメンヘラボーイが存在するということは、メンヘラ気質の男は現代社会によって生み出された怪物などではなく、はるか昔から性選択によって淘汰されず、現代まで遺伝子を残してきたことの証明になるのではないだろうか。メンヘラは子孫繁栄において有利な特性である、ということが一人の爺さんによって立証されてしまった。

脱線してしまったが、痩せている看護師には以上のようなアプローチをかける。一方で、ムチムチの看護師には「ケツはそのくらいでっかい方がイイ!」と、キャバクラでもアウト寄りのアウト発言で攻撃する。流石に看護師さんが可哀想である。歳を重ねても道徳の心は常に持ち合わせていたいものだ。

以上、病院にはいろんな爺さんがいるよ、のコーナーでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?