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ご自愛のススメ/マスク下の新色リップはwithコロナの勝負下着

単に自意識過剰なわけだけど、美容室に可愛い芸能人の写真なんて持っていけないし、別に美人でもないから、
「メイク楽しいよね〜!」「おしゃれ大好き!」
なんて素直に無邪気に言うことなくこの歳になってしまった。

なんだけど・・・
今、メイクやファッションやスキンケアが楽しい。
これきっと「今だから」なんだと思う。

今っていうのは、
誰かにモテるために着飾る必要がなくなった「今」であり、
子供が生まれて自分だけのための24時間でなくなった「今」であり、
コロナで何かと窮屈で対面はずっとマスクな「今」だ。

誰もがいろいろと自粛を強いられたこの春、私はどういうわけかスキンケアを丁寧にしたくなった。突然。
これまで、スキンケアは時短が命!とやり過ごしてきた私。
ところがこの春のある日から、ハンドプレスして化粧水を押し込み、パーツごとに美容液を入れ、目のキワまで絶妙な力加減で乳液やクリームを塗ることに喜びを覚えるようになった。
そうすると体は正直。翌朝肌はプリプリ。
普段の私なら「どうせマウスで隠れるし手抜きできるわ!」となるところがだ。

さらに、「どうせマスクで隠れるし」「マスクについてとれちゃうし」であるはずの、口紅がMUSTになった。
今年色のリップを唇にのせると、自分が「ON」になるのがわかった。
誰にも見せないマスクの下のリップは、なんだか独身時代の「勝負下着」みたいでテンションが上がった。
これで絶対うまくいく。そんな気持ちになれた。

どうせ出勤すれば白衣に着替えるとしても、今日の気分にあった服で家を出るものとても大切な儀式に思えた。

他にも、部屋をきれいにしたくてたまらない、眠りの質が気になりだす、水分量のコントロールを始めるなど・・・突然の変化がいくつもあった。
あと、うまく言葉では言い表せないけど、こどもと過ごす時間が無性に愛おしく感じたり。

今こそご自愛のススメ

この自粛生活で、家族以外の人との接触が極端に減り、他人からの視線や評価から遠ざかることに成功した私たち。
さらに、ほんのりと命の危機、社会の有事に対面して、「本当に大切なものは何か」の優先順位が明確になったり変わったりした人も多いのではないだろうか。

ほんの少し緊張のほぐれた今になって、この変化の理由がわかった気がしている。
それは大切な誰かに「ご自愛ください」と声をかけるように、自分自身が「ご自愛する」ことの大切さを潜在意識が求めたのだと思う。

ほんの少し自分に手間暇かけて、明日の自分のコンディションを整えてあげること。
よく眠ることやよく食べることもそう。
それが翌朝「大丈夫。今日もがんばれる」と思える自分へのエールになる。
整った自分でスタートできれば、大切な人に優しくできる。
自らスイッチをONにすることで集中と緊張、意志を強く持てる。
自分が好きでいられる自分でいることが、こんなにも力になると気づかせてくれたのは、他人軸から強制的に切り離されたこの自粛生活の副産物かもしれない。

そんな誰かのためではなく、自分の心身をごきげんに安全に健康に維持するための「ご自愛」が今こそ必要なスキルなのではないかと感じる。

誰かを愛することにばかり忙しくせず、どうぞ
「ご自愛ください」。


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