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生まれ変わるなら ~意味深な話~ #6

オレの名前は御手洗リュウジ。
生まれたときからオレの運命は決まっている。ある特定の任務をこなすためだけに与えられた命。そういっても過言ではない。

オレの任務は重大だ。オレがいなくなると多くの人が困惑するだろう。だから、オレは24時間体制で待機しているんだ。え?大変じゃないかって?そりゃあ大変さ。だが、頼ってくれる人のことを思えば大したことはないさ。

そんなことより、俺は今とても複雑な気持ちでいる。何故かだって?これを見てくれ。生まれ変わった俺を。しかも最後の最後まで使いきってくれているなんて、最高の気分だ。ついに芯のあるヤツに生まれ変わる事が出来たのだ。その一方で、一部の心無い者のために、この場所を必要とした皆が絶望の淵に突き落とされている事を知り愕然としたのだ。

俺の苦手な盗難が、多発どころか毎日発生しているのだ。本当に許せない行為だ。所有物を持ち去るのは犯罪だ。二度としないで欲しい。約束だ。

芯のあるヤツに生まれ変わったら俺は改名するつもりだった。しかし、こんな事件が発生しているのだ。そんな資格、俺にはない。

俺が"御手洗流紙"と名乗れるのは、まだまだ先の事になりそうだ。

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マガジン『生まれ変わるなら ~意味深な話~』

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