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北海道遺産シリーズ(2)〜宗谷丘陵の周氷河地形

北海道にも歴史があります。そんな歴史をたどり、未来へ紡いでいく北海道民の宝物。そんな北海道遺産を自身の足(車)で巡り紹介しようと思います。なお、記事作成にあたって、『北海道遺産 完全ガイド』(北海道新聞社)を参考にさせてもらいました。
※当初の記事をリライトおよび、写真の追加を行いました(2024/08/19)


 2/74個目の紹介

北海道の自然といえば、広大な森林や美しい丘陵地帯を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、宗谷丘陵はそのイメージを一新する場所です。ここは、樹木がほとんどなく、一面に広がる独特な丘陵地帯が広がっています。美瑛の丘も有名ですが、宗谷丘陵はそのスケールで言えば、さらに圧倒的な広さを誇ります。恥ずかしながら、長年北海道に住んでいながら、このような北海道な場所が存在することを知りませんでした。

周氷河地形の歴史と形成

宗谷丘陵の特徴的な景観は「周氷河地形」と呼ばれるものです。これは、約1万年前の氷河期に形成されたもので、当時の気候や環境の名残が今なお残っています。氷河期には、氷河が削ったり、堆積したりすることで独特の地形が生まれ、現在の宗谷丘陵が形成されました。このような地形は、北海道でも珍しいようです。

風力発電は氷河期の名残では、もちろんない
どこをどう切り取っても絵になる


牛さんもいっぱい


宗谷丘陵の観光とフットパス

宗谷丘陵を楽しむ方法として、「宗谷岬公園」からスタートするフットパスのコースがあります。このコースは約11キロメートルの道のりで、歩いて巡ることが推奨されていますが、その長さゆえに車での移動も可能です。途中には、美しい景観が広がり、特に最後の3キロメートルでは、ご褒美の「白い道」が訪れる人々を迎えます。

この白い道は、石灰を敷き詰めたものではなく、ホタテの貝殻が使われています。もともと廃棄されるだけだったホタテの貝殻を有効活用するため、地元の若い方々のアイデアで道に敷き詰められました。これにより、緑の丘陵と青い空、そして遠くに見える海が一体となって、宗谷丘陵ならではの美しい風景が広がります。

周氷河地形の現状と保存活動

宗谷丘陵は、その美しさと貴重な地形が認められ、観光地としても注目を集めています。しかし、その一方で、地形の保護と観光開発のバランスを取ることが課題となっています。地元では、この独特な景観を未来へと残すための活動が進められており、持続可能な観光を目指して様々な取り組みが行われています。

北海道の中でも特に特徴的な宗谷丘陵の景観は、自然が長い年月をかけて作り上げた芸術です。ぜひ一度、この周氷河地形の広がる丘陵地帯を訪れてみてください。北海道の新たな一面に出会えることでしょう。

海は写ってないが・・・
びっしりと貝殻

写真は、富士フイルム X-T20/XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS の組み合わせでした。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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