猫が盛ってる|マガジン♯145
喘ぎ声選手権なんて可愛いものだ。
一日中猫が鳴いている。それも声がアヘ顔女優のようなオーバーリアクションの声。あーん、あーんと鳴く声だけ聞くと、間違いなく日本人ではないと感じる。生きた英会話。生殺し。近隣から「24時間喘ぎ声がうるさいです」と苦情を言われそうだ。わかったわかった、そんなにうるさいなら男を連れてくるわ。と思わず根をあげそうなくらいうるさい。
もともと来月に引っ越すので、引越し先で病院に連れて行こうと思ったのだが、どうやら間に合いそうにない。
1番辛いのは猫だ。猫だって自分でコントロールしたいのに、なかなか性欲を抑えられないのであろう。
よく性犯罪者が捕まっているが、あれも動物と変わりはない。こんなことを言えば動物好きに叩かれるだろうが、では避妊も去勢もせずに野放しにしてみろと言いたい。
本当は性犯罪者も辛いのかもしれない。いや、間違いなく辛いのだろう。
最近「ケーキの切れない非行少年たち」という漫画を読んだが、彼らの生い立ちや心情、また症状などを見ると犯罪者になりたくてなったわけではないことが分かる。
何も同情するつもりはないが、彼らだって悩んではいるし何に悩んでいるかもわからないくらいの環境なのだろう。
そんなことを猫の盛りを見て、より良い日本にするにはどうしたら良いんだろうとつらつら考えながら病院に来た。
愛猫の麦はどう思っているか知らないが、私は麦のことを娘のように可愛がってる。猫なのに呼んだら走ってくるし、膝を叩けば登ってくる。寝てる時も仕事の時もクラブハウス中もずっと一緒だし、麦に部屋の背景の花を落とされても、サボテンを食われても2秒で許す。
麦には長生きしてほしいし、幸せな毎日を送ってほしい。証拠にペット用のツバメの巣だって買い与えてる。親バカもいいところだ。
さて、ただいま待合室。病院は基本的に嫌いなのだが、ここの病院の診察券は猫の写真付きで作ってくれるということで露骨にテンションが上がった。
なにそれ絶対可愛いじゃん。
診察券なんて引っ越したらゴミだと思っていたが、麦の診察券は一生取っておこう。