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ダラリと垂れた腕がライブの終わりを告げていた。 指先に貼り付いたピックが重力に逆らえずに…
ふたりの間には、もう何年も封印している言葉がある。 それは甘美にしてとても危険な言葉。 口…
「たべる?」 何をするともなく公園のベンチに腰掛けていた私に チューインガムの包みが差し出…
殺虫剤中毒の俺は、毎日いたたまれない夢を見る。 うなされるのには慣れてしまったが それでも…
いつものお前といつもの朝にいつもと同じ夢を見る なぁ うん 会話はそれだけでこと足りると…
水平線の彼方にさえ漆黒の闇が訪れ 星は数えるほどしかなく月も顔を出さない 遠くの船の灯り…
「だ~るまさんが、こ~ろんだっ」 「・・・」 「だ~るまさんが、こ~ろんだっ」 「・・・」 「だ~るまさんが、こ~ろんだっ」 「・・・」 彼はまだずっと向こうにいて、その足はまだ 一歩も動いていない。 しかし彼の手は、鬼である僕のすぐ後ろまで来ている。 僕は再び彼に背を向けると、目を閉じて数えだす。 「だ~るまさんが、こ~ろん・・・」 「切~った」 彼の声を僕は聞くことができなかった。 彼は僕の立っていた大きな木のところまでやってきて 地面に転がる僕の頭を拾い
さほど広くはない父の机の上は様々な道具に溢れ、 それでも一見して整理されているように見え…
染みは壁のいたる所に存在する。 しかし、俺が探し求めているものはただひとつ、 悲しみに黒く…
大きく見開いたキミの瞳に映る僕の目に涙 二度と光が宿らないことは誰の目にも明らか ひねく…
胸の痛みに耐えかねて こんな時間に眠れずにいる こぶしを握り締めたくらいの空虚 こめかみ…
未だに汗をかくよ 泉は枯れてしまったというのにね 緑は色褪せて昔の面影をとどめてはおらず…
腹黒い太陽が僕の目をまっすぐに覗き込んで言う 「この先もずっとそうして生きて行くのかい?…
ボクの夢はボクの夢として夢のままで それは油のプールの底を歩くがごとく 伏し目がちな黒目がちの瞳は 外を眺めているように見えて実は内を見ている 翼は空を飛ぶためのものだと決めつけてはいないか 塔は住むためにあるとは到底思えない 木の葉を隠すには森に隠せ 想いを隠すにはどこに隠す? 目が覚めるのと目を覚ますの間には 埋めることのできない深い溝があり ボクは今その中でキミが来るのをじっと待っている なんだか眠くなってきたよ そろそろ目覚める時間だ