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「あんた、ひとりでやるんやろ」

年配の登山者に言われた一言が、思いがけず胸に響いた。

初のソロ登山から早2ヶ月。
晴天の予定のない休日には登山をしている。だいたい週一回のペースだ。
10月末には既に初冠雪があり、夏山装備で山に入れるのも今年はあと僅かだろう。

昨日から、今日はどのカフェに行こうかとインスタで検索していた。やらなければいけないこととやりたいことがあったので、家でないどこかで作業しようと思っていたからだ。
結局場所を決められず、朝になっていた。

最近の休日の癖だ。
あらゆるお天気サイトで、今日と次の休みの天気を確認する。
今日の天気は、午前中曇りで午後から晴れの予報だった。
どのカフェに行こう から、どの山に行こう という思考に切り替わった。

今日は初めての山に行こう。
道中車から見える景色が思いがけず綺麗で、ひとりで騒ぎながらの旅路であった。
1時間半近く運転し、県を跨ぎ、ようやく登山口に到着した。
山頂に雲はなく、ほぼ無風で心地よい気温だった。
カフェでなく、山を選んで正解だった。
平日ということもあり、すれ違った登山客は5人程度で、非常に気持ち良い山行だった。

登山口にある駐車場に戻ってきた時、年配の登山者に言われた。
「あんた、ひとりでやるんやろ」
「この山の縦走気持ちええで〜」
「歩くの早いな〜」
思いがけず嬉しかった。
1人の人間として、1人の登山者として認められたと感じた。

友人に、私が趣味で山に行っていることを言うと、多くの人が 山ガールだ、と言う。 
なぜ 女だけそういう呼び名があるのか。
山に登る男性の方は山ボーイと呼ぶのか。
私は、女性 として扱われることが苦手である(ような気がする)ので、他人が若い女性を呼ぶ時に言う"お姉ちゃん・さん"という呼び方にもやもやする。

話が逸れた。
そんなこんなで、帰りに登山用品を売るショップに行くことにした。
1時間半の寄り道だ。こんなことをしているからガソリンの減りが早く、お金が無くなるのだ。
本来の目的は熊鈴を買うことだったが、存外高かったため、次の目的である帽子とどちらがより必要かを考え、帽子を購入した。(帽子は既に2つ持っているのに……)

そうして2時間かけて家に帰り現在。
既にお風呂に入ったため、これからやらなければいけないことをやろうと思う。

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