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最近読んだ本の話

精力的に書くことが浮かぶわけでない生活に焦りを感じる日々を過ごしています。こんばんは。

入院を経て退院してからの、仕事をしないでよい生活が1カ月過ぎました。病院にいるときの生活は「早く退院したい」を念頭に置いた日々だったためわりと生きがいというか活力みたいなものがあり、『限られた期間だけ、何もかもが制限された生活だ。じゃあ今しかできないことを毎日やろう』みたいな意思がずっと続けられていたのですが、解放されて自由になった今は「何かをやらなければいけない、でも集中できない」という憤りにずっと支配されています。元来怠惰であり、しかし何かを成せる自分でありたいという強欲さに塗れている。いやあ、罪ですね。

なにかをしなきゃとおもいながら本を買ったり積んだりしているなかでなんとなく読んだものについて、今日は綴ってみようと思います。

20代が終わりそうな話

25歳の時これでアラサーの仲間入りだー、とあっけらかんと笑ってから3年、立派なアラサーとして年相応の振る舞いができているかというとまったくそうではないな、と思う28歳の今日この頃です。大人になるために通るべき心の成長を全然経験せずに育ってきたな、という思いが少し前からあったのですが、最近そういうのが多すぎて今思春期かな?と思うことが多い。親への対応とか、仕事とか、恋愛とか、友情とか。身バレだの他者への配慮だの考えるとあんまり詳しいことが言えないのですが、この年になってもなんだか自分はずいぶん子供じみているなと思うのです。
しかし思ったからと言って急激に成長できるわけでもないしどうしようね……というこの漠然とした悩ましい状態、クォーター・ライフ・クライシスって言うらしいですね。なんだよ、年齢相応のまっとうな悩みってことは、私も年齢相応に成長してるってことか。よかった。

さて、そんな悩める20代、あと2年も残っていないのです。別に20代から30代に変わったからって肉体や精神に劇的な変化がもたらされるわけじゃないだろうけど、10年という時の重みを実感として感じられる年齢になってしまった今、自分が生きた10年の積み重ねが3段階目に突入(?)すると思うとなんだか急に「20代」というステータスが惜しまれてくる。なんだかわかんないうちに10代は終わっちゃったし、20代を後悔しないように今しかできないこと、やっといたほうがいいかな……でもなんかあるかな……と思ったときに一つ思いついたのが「タイトルに20代って入ってる本を読むこと」でした。

書店でなんとなくビビッときて手に取り衝動買いしたこの本、個人的には非常に好ましかったです。それっぽいことをそれっぽく語る短文がいっぱい乗ってるのですが、ジャンルとしてはなんなんだろう……小説でもないし詩でもない。「断片」という表現が前書きっぽいところで用いられてましたがそんな感じ。ちょっとツイッターで見るよなこういうの、と思っています。
ここから具体的な教訓を得られるというよりは、なんとなく漠然と感じてきたものを言葉にされている風な。刺さらない人には刺さらないかもしれませんが、俗物的な愛の話とかはわたしには結構刺さりました。
あと急にページの色が変わったりする本は読んでてたのしいのですきです。

ツイッターで見た漫画の話

ツイッターで流れてきたこの漫画がめちゃくちゃ面白かったので、単行本をKindleで買って読みました。「まどろみバーメイド」という作品です。

酒好きにはいろんな酒の飲み方がわかる作品という時点ですごい刺さるのですが、出てくるキャラクターが皆魅力的なのと、強敵やライバル(という表現でいいのかわからないけど)として出てくる人々がのちの展開でもきちんと生きてくるのが作品としてすごく良いな~と思いました。主人公と一緒に住んでる二人の女性にそれぞれフォーカスした回が、どちらもすごく緊迫感あり、しかし綺麗にまとまってて読んだ後の爽快感がめちゃくちゃよかったです。
あと太めの体型気にしてる女の子の描写があるのデブ的に共感しやすくてよい。

もっぱら甘いお酒を飲まなくなってしまいましたが、カクテルはたまに飲みたいな~と思います。車社会に住んでるとバーに飲みに行くっていうのは結構ハードル高いんですが、たまには都内の友達とそういう機会に恵まれるといいなあ。あるいはこの作品の主人公のように屋台でバーやってくれる人が近隣に現れれば……いやたぶん近隣には現れねえな……採算とれなそう……

文庫を10冊買った話

本棚に収まりが悪い本を売りに行った帰りに古い文庫本を10冊買いました。本が収まらないっつってんのに本を増やすな。

適当に撮りすぎた

スマホから画像載せるとなんで横向きになっちゃうんだろう。いまだに画像を載せるのに四苦八苦しています。そもそもスマホから文章書くの向いてなくてPCとスマホと併用してるからめんどくせえことこの上ない。今回は本のタイトルが縦向きになってちょうどいいのでまあいいか……

あんまり触れてこなかった類の(古典的)名著、なんとなく掘り下げておきたい知識、女とか結婚とかに関するあれそれ、などなどパッと背表紙だけ見て興味ある~!と思ったやつを10冊ピックアップしました。
今左の3冊だけ読んだのでざっと感想。

「世界一周ひとりメシ」

著者が世界一周しながら一人でご飯を食べる様を書き記したもの。タイトルまんまですね。
どこそこのどの飯が美味い!という話より、一人で知らん店入るハードルの高さについて延々葛藤している様がメイン。正直その気持ちはすご~~~~~~~~~~く良くわかるので、具体的にこういうところが嫌だよね、怖いよね、みたいな話書かれると無現に首を縦に振りたくなります。
著者は世界のいろんなところで高いハードルを乗り越えた結果、結局その苦手意識を払しょくするまでに至らない、というあたりもなんだかすごくリアルだなあと思いました。まあ著者の実体験なんだから当たり前なんですが。

一人で知らん店に入るハードルは、自分を知らない誰かに自ら働きかけるコミュニケーションのハードルだとわたしは思うので、その苦手意識の克服のために一人海外旅行してみたい欲求はわたしにもあります。しかし外国語コミュニケーションが日本語にも増して苦手なわたしは、過去に海外でトラウマを作っております(アメリカにホームステイしたとき、一緒に行った子に会話の役割を無意識に押し付けており、あとでそれを責められた)。おかげで一人で海外旅行はとてもじゃないけど行けないだろうし、国内でやる英語コミュニケーションもものすごく苦手です。なんとかしたいなあ。とりあえず国内でメシ食うとこから始めらんないかな……現地の人がやってるお店とかに行くことで(それはたぶん外国語コミュニケーションにならないと思うけど)。

それはそれとしてその土地土地で人々に愛されている食文化というものを知るのにこういう旅行記を読むのは臨場感あってよいです。マレーシアの「バクテー」が一番おいしそうだったな。

「星の王子さま」

言わずと知れた古典的名著ですね。って書いたけど言うほど古典でもないですね。飛行機がある時代の話だからまあ最近っちゃ最近か……
岩波文庫のを買ったのですがAmazonで通販ページが見つからなかったのでWikipedia貼ります。

特別な誰かを想うのにそばにいる必要はなくて、誰かを想う気持ちを基にしてみる世界は美しいね、みたいな話でいいんでしょうか。「大切なものは目に見えない」という大事な言葉が出てきましたが、目に届かないところにいるからこそその存在が尊い、というよりは、それを想う気持ちが尊い、というふうに私は解釈しちゃったけど合ってる……?わからない。わたしはつまらない大人なので。

あと特別なものってそれに費やした時間がやっぱ大事だよな。一朝一夕で何かを大事にするのって難しいよな。本から得られる教訓なんかも時間をかけて何度も読み返し、ゆっくり噛みしめることで自分の身になるものだと思っているだけに、簡単に一回サラ~っと読んだだけでは解釈が難しいなと思います。
その段階で感想を書くという経験そのものが割と新鮮なのですが、何やらよくわからない言葉を無理やりひねり出してる感も否めないので、作品を観て自分の価値観に取り入れるのは難しいっすね。

「ひとり上手な結婚」

結婚を考えるアラサーというお年頃なのもあり、普通に漫画まじりのエッセイみたいなのが好きなのもあり、軽く、しかしまじめに手に取った本。

恋愛云々に限った話ではなく、人との深い関係を築くのはあまり得意ではないのですが、関係性を長続きさせるには深入りしすぎないのが一番だと思っております。というか、近づけば近づくほど仲のいい相手のことはよくわからなくなるので、わからないものはわからないままにしておくのが「違いを受け入れる」ことなのではなかろうか。……などと分かったようなことを言いつつ、実際は相手に踏み込むのが怖いだけなのですが。
わたしは踏み込むのが怖い代わりに自分をさらけ出すんですが、度が過ぎるとそれが相手のペースを乱すことになることもあるよな……と思うと人との距離の縮め方何もわからない。そんな状態で結婚とかできるんだろうか?

と思っていたんですが、著者のうち文章担当の山本先生は別居婚からはじめてらっしゃるし、漫画担当の伊藤先生も別居されてる状態で妊娠してから同居する家探して……という感じで、結婚って居を同じくするためにやるものだと思いがちマンとしては戸惑いました。逆に何を決め手にご結婚なされたのかそこから気になる。いや結構最近(と言ってもだいぶたちましたが)話題になった壇蜜さんの例とかもあり、別居状態で結婚するのもアリなんだなーとは思ってたんですけどね……

なんなら真っ先に結婚生活において一人になりたい時間の話が書かれており、やっぱり距離詰めるのって相手との距離保つのと紙一重なのではないかな……という気がした。無理に関係深めようとして近づくのがいいわけじゃないんだな、やっぱり。

あとお酒飲む飲まないの相性ってあるよね……と思ってたけど、飲む飲まないより食事にかける時間が合うかどうかだよね、みたいな話がありなるほどなーと思いました。人と過ごす食事への向き合い方のすり合わせ、大事だよなたぶん。でもたぶんお酒の趣味が合うほうがそれはすり合わせやすいんじゃないかな……と酒好きは思うのである。
そういえば最近フランスの食生活を一週間やってみる、みたいな動画を両親が見ていたのを横目で眺めていたのですが、メインの食事の前にワインとサラミをゆっくり楽しむ時間みたいなのがあり、食事の後につまみながら飲む文化に慣れ親しんでる身としては、酒と食事の量と配分っていろいろあるんだなあ……と思いました。本の感想っていうより酒の話しかしてない気がしてきた。酒が飲みたい。

電子書籍が印象に残らない話

少し前に心理カウンセラーの方がコロナ禍で連載したエッセイを読んだり、つい最近某芸能人二人暮らしのエッセイを読んだりしたんですが、いざ感想を書こうかなと思ってもどんな感想を抱いたか全然心が吐き出してくれなくて、何のために読んだんだっけ?となってしまった。
漫画とかじゃない活字の本をKindleで読むとすごく印象に残りにくいな~と思っています。なんでだろうな。5年前に病気発症してからというものだいぶ痴呆(というか物事を覚えられない)な傾向はあるなと思っていたのですが、はたしてわたしが集中できないだけなのか、はたまた電子書籍の弊害なのか。
紙をめくるという行為が意外と記憶に定着するのを促進するのかな。あるいは紙の本のほうがあとからどこに何が書いてあったかを辿りやすいから、書くときになって読んだときに何を感じていたのか思い返しやすいのかな。


いずれにしても、読書感想文、あまり向いてないみたいですね。今後書くかは未定。

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