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明け方の若者たち

人生のマジックアワー
マジックアワーとは、一日の中で最も空の色が変化する時間帯のことで、とても幻想的な風景が見らる。他の時間帯に比べると、劇的に空が色付くため、つい写真に収めたくなるような景色。

主人公たちは、人生のマジックアワーは社会人2,3年目だと言った。だとしたら私はもう人生のマジックアワーを体感したのだろうか?
もしかしたらと思うことはある。ボランティアスタッフの存在を知り、まちを知り、関わり、社会人になって変化のなかった毎日で友達がたくさんできたこと。人見知りの自分が人見知りではなくなって、人の話をもっと聞いてみたいと思うようになったこと。
めまぐるしく変化した私の思考がそこにはあった。

明け方の若者たちのなかでは、月日が流れる。服装も笑顔もどこか変わっているようで、やっぱり変わっていないようで。そんな曖昧な中、時間だけは数字として確実に変わっていく。

キャストさん誰もが笑っているように泣いているように見えた。
何かを諦め、何かを信じ、誰かを愛し、影を重ねる。誰かの幸せを願ったり、自分を貫くためになくしたものもきっとある。
常に決断の連続であるこの世界で生きていく強さと儚さ、人間らしさを感じる作品だった。

「私はいつも彼の右側に居た。本気にならないために。」

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