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SEOを事業貢献に繋げるための"3つの視点"

 【今さらSEOをビジネス視点で語るシリーズ】

こんにちは。平塚です。

昨年よりSEOコンサルから事業マーケターに転じ、一人前のマーケター目指して「おトクにマイカー 定額カルモくん」の新規ユーザー獲得のための施策に携わってきましたが、先日の二回に渡るコアアルゴリズムのアップデートと共に「SEOから逃げるな」という天の声が聞こえました。どうやらSEOからは逃げられないようです。

無理やりシリーズ化して、しばらくの間SEOについて最近考えていることを文字にしたいと思います。
※ツッコミあればぜひメッセージください
https://twitter.com/hhhirats

【今さらSEOをビジネス視点で語るシリーズとは】
同じ会社で支援サイドから事業サイドのマーケターに転籍した元SEOコンサルが、SEO界隈では今さらなトピックを「これって事業サイドから見たらこうだよね?」というビジネス視点でふわっと語るささやかな小話です。

※平塚がコンサル時代に書いたSEO関連記事はこちら
https://note.com/nnnnaokiiin22/n/ncb4da3cbea63

今回のテーマ:事業貢献に繋がるSEOって何?

みなさん、さすがに「SEOって順位を上げればいいんでしょ?」と思っている方はほぼ壊滅したかと思いますが、私は事業貢献に繋がるSEO、つまり売上に繋げるSEOのために3つの視点を持つべきだと考えています。

① 新規顧客を創出するSEO
② 機会損失を防止するSEO
③ ドメインを強化するSEO

この3つ視点いずれかも持っていない施策は自己満足のSEOです。改めてご自身が実施している施策がどれに当てはまるのか考えてみてもいいかもしれません。

※なお、それぞれ優先度・重要度などはありません。3つの視点を同時に持つべきと考えています。

それぞれ、詳しく説明していきます。

新規顧客を創出するSEO

周知の事実かと思いますが、検索は最強です。私はカルモでCMやラジオ、また看板広告などのオフラインでの広告施策にも関わってきましたが、SEOの威力を改めて思い知らされました。

オフラインではユーザーとの接点をコントロールできないので、新規顧客を獲得するためにユーザーが広告に接する際の文脈を意識した出稿場所とクリエイティブを考えなければいけません。

超極端な例ですが、「移動という目的は一緒。金銭的余裕もありそう。つまりウチの見込客!」という考えで、品川駅から新幹線に乗ろうとしている人に、高級感溢れるスポーツカーの宣伝をしても大半の人には響かないわけです。なぜなら今まさに新幹線で移動しようとしてるユーザーと、高級スポーツカーの提供便益の文脈が合わない。

銀座のような街でブンブン見せつけるように車を乗り回すほうがもしかしたら響くかもしれません(雑な例でゴメンナサイ)

一方、検索は見込客と接点を持ちやすいですよね。検索する人は必ず解決したい何か(=ニーズ)を抱えています。その「解決したい何か」が自社サービスの提供便益で解決できるのでれば、検索行動と提供便益の文脈が一致するので、接点さえ持てれば新規顧客になりうるわけです。

何がいいたいかと言うと、世にはびこるSEO、特にキーワード選びにおいて新規顧客獲得の見込が低い選定をしている企業が多すぎる気がします。高級スポーツカーの宣伝を新幹線のホームで行うような施策を平気で多発しているわけです。

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引用元(平塚執筆):
SEOの基本「キーワード選定のコツ」をプロが徹底解説!【初心者向け】

SEOにおいてキーワードは道標であり屋台骨です。ここをいきなり履き違えると価値のないSEO、つまり「新規顧客の創出ができないSEO」になってしまいます。

どんなに小さいニーズでも良いので、まずは提供便益と検索ニーズの合致するキーワードで上位表示を狙いましょう。
※詳しくは↑の記事を読んでみてください

機会損失を防止するSEO

①は概念的な話が多かったですが、SEOにおける”機会損失”には2つの具体的なパターンがあります。

1つ目は「検索エンジンに正しくサイトの情報を伝えられていないことで、本来のSEOパフォーマンスが引き出せていない」パターン。これはSEOにおいて一般的にまず解決すべき超重要な内容なのであえて触れません(ググってください)

”機会損失”2つ目のパターンは「指名検索関連の対策を怠ることで、競合他社や他媒体に認知・顧客を奪われたり、意図しない情報を見込客に与え続けること」です。

残念ながら検索結果はコントロールすることができません。当然、競合も顧客もコントロールできません。出来ることは自社サイトを用いて対策をすることだけです。

自社サービスに直接的に関わるキーワードには必ず対策を講じましょう。具体的には「指名検索」「指名検索  ◯◯」は少しでも検索ボリュームが存在するのであれば絶対に死守すべきです。

たとえばカルモであれば「カルモ 走行距離」というキーワードが検索ボリュームが20だけあるのですが、一般的にカーリースというサービスは走行距離制限がある一方で、カルモは7年以上の契約だと走行距離制限がなくなるという明確な便益があります。
指名検索関連の対策としてオウンドメディアであるカルモマガジンだけでなく、サービスサイトでも記事を作り徹底的に対策をしています。

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1位:カーリースの走行距離制限と定額カルモくんのもらえるオプションについて
3位:走行距離無制限のカーリースはある?リース会社選びでチェックする条件とは

「カルモ 口コミ」のようなサービスの評判・印象に直接関わるキーワードについても同様です。死守です。

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応用編として、もしアフィリエイトメディアなどが自社サービスについて取り上げてくれてたら、必ず接触を図りましょう。一番良くないのは、アフィリエイトメディアに好き勝手に書かれたままにして、自社サービスの情報を正しくユーザーに伝えられていない状態です。

機会損失を防ぐSEOは成果が見えづらい施策ですが、守りのSEOとして必ず対策と定期的な監視をしておくべきです。地味ですが事業貢献度は非常に高いと言えます。

ドメインを強化するSEO

ドメインを強化するSEOとはどういうことでしょうか。簡単に言えば「検索エンジンに特定のジャンル・トピックでE-A-T(専門性・権威性・信頼性)+独自性のあるドメインであると認められるための取組み」だと思っています。
(色々省いててゴメンナサイ)

さて、ドメインが強化されるとどのようなメリットがあるのでしょうか?実感値として以下3つを強く感じます。

・数字(順位・流入)が出るのが早くなる
・アルゴリズムアップデートに強くなる
・ビッグワードで上位表示しやすくなる

数字(順位・流入)が出るのが早くなる
まず、検索流入増加目的での対策において、成果(上位表示)のスピードが格段に早くなります。成果が出るのに通常3ヶ月から6ヶ月程度の時間を要するところ、ドメインパワーの強いサイトだと最速半日で成果が出始める印象です。

アルゴリズムアップデートに強くなる
検索エンジン(Google)の推奨することしかしていないので、アルゴリズムアップデートに対して基本的に強いです。基本ビクともしません
※たまに天変地異が起こって胃を非常に痛めます。つよくなりたい

ビッグワードで上位表示しやすくなる
「ドメインパワーが強い≒そのジャンルにおいて強いポジションを得ている」ということでもあるので、ビッグワードでも上位表示しやすいのではと思っています。
※「ビッグワードで上位表示している➝ドメインパワーが強い」ということなのかもしれません

なおドメインパワーの強化を意識したコンテンツ作りをしていると、マーケット内での別カテゴリへの進出の際に、ドメインパワーが活躍することがあります。例えば弊オウンドメディアの「カルモマガジン」ではカーリースジャンルだけでなく、車検やカーローン、車購入関連でも上位表示・流入を獲得できています。

関連ジャンルとして多少なりとも下駄を履かせてもらっているのではと思っています。

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※やりすぎた一例。事業貢献は一切していません

Q.ドメインパワー強化のために何をすればいいの?

A.残念ながら特に攻略法はありません。まっとうにやり続けるのみです。

・注力すべきジャンル、テーマの見極め
・独自性、専門性のあるコンテンツ作り
・安定した更新頻度
・必要十分+αの内容とボリューム
・成果が見えなくても、めげずにやり続ける気概と胆力

むしろ攻略法(近道)があるSEO施策こそ、ドメインパワー強化とは程遠い施策なので気をつけましょうね。

私は検索流入やコンバージョンに直接繋がらないとしても、ドメイン強化につながる施策であれば事業貢献度は高いと考えています。小手先のテクニックではドメイン強化に繋がらないので、しっかり、めげずに、虎視眈々とドメインを育成してあげる長期的な視点が必要です。

本日のまとめ

SEOを事業貢献に繋げる”3つの視点”とは

① 新規顧客を創出するSEO
② 機会損失を防止するSEO
③ ドメインを強化するSEO

です。ダメなSEO、つまり事業貢献に繋がらないSEOはこの逆です。

【事業貢献に繋がらないSEOの例】
✕ 自社サービスを求める未来のお客様に向き合わず、やれ潜在顧客だ、やれロングテールだと言って自社サービスとの関連性の低い土俵で勝負している

✕ ノウハウキーワードやビッグワードの上位表示にばかり目がいき、指名検索関連のキーワードで2ページ目。指名検索で競合サイトやアフィリエイト、ポータルサイトが上位表示していて一番熱いユーザーと接点が持てず見込客が流出している

✕ 価値のない、量産型コンテンツを作り続けてサイトの評価にも繋げられていない(むしろ悪影響さえ与えている)。小手先の施策に執心して一時的な成果は出るが定期的にアップデートで順位が飛んでいる

とにかく実行こそSEOの肝だとは思いますが、事業貢献の視点を持たずにSEOに取り組むことはむしろ遠回りだと思います。特に事業貢献していないSEOを正当化するのは最悪です。

投資価値のある、売上・利益貢献に繋がるSEOを皆さんで取り組んで行きたいところですね(誰視点)

リハビリ記事に最後までお付き合いいただきありがとうございました。

終了

ツッコミや質問あればメッセージください(_ _;)
https://twitter.com/hhhirats

今さらSEOをビジネス視点で語るシリーズの候補
・SEOを事業貢献に繋げるための"3つの視点" 
・SEOに認知貢献はあるのか
・最強のSEO施策は「啓蒙活動」です
・我田引水SEOこそ最強。他社のマーケに敏感になろう
・SEOに携わる人こそ広告指標を意識すべき
・ビッグワードで1位を目指すのは悪じゃない
・テクは上がるが役には立たず
・SEOは戦略1、実行9くらいで良い
・成果シミュレーションから逃げずに立ち向かう方法
・大企業こそやるべき、"王道"SEOについて
・ニーズと検索ボリュームのデカいKWがタイプです!
※順不動
※読んでみたいものがあれば、それを書きます

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