独り言です

ひさしぶりに親と出かけた時、小さな子供に何人も出会った。
何もわかってないような、ぼんやりとした顔で、おんぶ紐にだらんと体を預けた丸い頬の赤ちゃん。小さく軽い歩幅で、楽しげに親御さんと街を歩く幼児。
あんな澄んだ存在だった頃が自分にもあったはずなのにと、私は虚しくなった。今の自分は自分が社会に馴染めないこと、薬を飲まないと生きられないこと、親に負担してもらっている分も含めたルボックスやロキソニン、漢方などの薬代、バイトの作業がいつまでもまわりより遅いこと、将来のこと、憂鬱なことが多すぎて、街並みや食べ物、飲み物に花、世界一つ一つをピュアで無垢なものに見られなくなってしまった。普通を気にしないことはもう出来ないのに、個として強くもなれない。生きづらい性分なのはいつものことだと、割り切れるくらい利己的で自己防衛の上手い大人になれたらよかったけど、私はいつも少しずつ、半端に絶望しているしかないんだ。いつまでも無力で根暗で不毛なままだ。
一口レモンソーダを飲んで笑っていたあの子供と同じ顔を、もう私は、きっと出来ない。それすら私には辛くて苦しい。きっと、人間が向いてないんだな。


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