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母乳外来と、我が家の育児方針 〜母乳かミルクか、それが問題だ〜

今回はみーくんの退院直後の、助産院での母乳外来についてです。

注意:この記事に書いてあることはあくまで私たちの考えであり、心疾患ベイビーであったみーくんに一番適しているのではないかと思う方法を書いているだけですので、特定の栄養方法に対しての良し悪しや問題提起をしているものではありません。あくまで日記としてご覧くださいね。

母乳外来に行ってみようと決意するまで

我が家はミルクと母乳の混合育児にしています。
退院直後のみーくんはおっぱいの飲み方がまだへたくそで、私自身も初めての出産なので、授乳姿勢や吸わせ方も下手でした。たまにおっぱいを飲ませてみるも、うまく吸い付くまでに時間がかかり、その間に大泣きしてしまったり。なんとか吸い付いても、うまくおっぱいが出ているか分からないまま、みーくんはすぐ寝てしまうんですよね。

実は、出産前は、完全母乳で育てようとは微塵も考えてなくて、ミルクを使ってでも健康に成長してくれるならどんな方法でも良いと思ってました。
私は自分のおっぱいに自信なかったし、ミルクオンリーで成長した子はいくらだっているよね!と。

なのに、出産してから実際にみーくんを目の前で見てしまうと、この子のために何でもしてあげたいと、色々な事を考えて調べて数多の情報に混乱してしまって、どれが正解かわからなくなってきてしまってました。
病気のこともあるし、出てるかどうかわからないおっぱいより、確実にミルクを十分飲んで栄養を取らせてあげなくてはいけないという気持ちでいるものの、毎日見るミルク缶が「赤ちゃんにとって最良の栄養は母乳です」と語りかけてくるんですよ。
本でもネットにも、ミルクが一番と言い切っている情報なんて、どこを探しても見つかりませんでした。

おっぱいで満足できず空腹で大泣き、母子ともに睡眠不足で機嫌わるわる、の悪循環。
なんとかしなくては…と思い、近くの助産院の母乳外来に行ってみようと決心しました。

助産院でのモヤモヤ

助産院に到着して、問診票をかいたあとは、まず最初にみーくんに直接授乳するところを助産師さんと一緒に確認してもらうことになっています。

授乳前の体重を測ってもらいながら、問診票を見ている助産師さんに対して、
「うちの子は先天性の心疾患があって、体重の増えが少しゆっくりなんですよね」
と伝えると、
「あっそう。病気の子こそ母乳が大事なのよ。強い子に育つから」
と言われました。

ここが母乳外来である以上、きっとこの助産師さんは当然母乳第一主義なんだろうな、とは分かっていたので「そうですよねー」と相槌を打ちつつ、一番相談したかった、母乳の分泌量と飲ませ方について相談してみました。「ただ、直接母乳をあげようとすると、量が出ないのか、すぐ疲れて寝てしまうみたいで…」
すると助産師さんは、顔をしかめながら
「あなた、ミルクあげすぎじゃないの?おっぱい飲まなくても、その後すぐミルクをもらえるんだーと分かっているから、おっぱいを本気で飲まずにダラッダラと時間をかけて飲むのよ。ミルクの量を減らして、お腹が空いた状態を作ってあげるのよ。赤ちゃんというのはちゃんとわかっていて、おっぱいより楽に飲める哺乳瓶に慣れてしまって、甘えるようになり、努力しない子になるの」と言いました。

この辺りから少し「ん?」という感覚を覚えます。
努力しない子になるって…それは…どうなんでしょうか。

百歩譲って、助産師さんの言葉の意図が、
『赤ちゃんにそこまでの思考があるという意味でなく、あくまで生物としての学習という意味。体力消費なく効率的にエネルギーを摂取できる方向に慣れてしまう』
ということを言いたいのかなあと思ったんですが…
哺乳瓶を使わせる=甘え、みたいに表現するのは、ちょっとどうかなと思ったりしました。

さらに、
「今まで心臓病の子もたくさん見てきたわ。心臓に病気がある子はあまり大きくなりすぎないほうがいいのよ。」
と、小児科の先生の話と矛盾することもいわれてしまいました。

体が大きくなるほど心臓の負荷が増える。それは納得です。
現にみーくんは、生まれたての頃は左右の心室が均等な大きさだったのに、1ヶ月を過ぎた頃から左心室に負荷がかかり、肥大しはじめました。
極論、いまより体が大きくならなければ困らないのでしょう。
しかしながらずっとこのサイズなわけがないし、体が大きくなることで心不全が進み結果として体重が増えなくなってしまうことはあっても、積極的に体重を増やさないほうがいい、という話はどんな本にも書いてありませんでした。

…本当に、本当にこの人の話を信じていいんでしょうか。
この数ヶ月のみーくんの体重の増加具合で、穴の自然閉鎖の可能性があるのか、手術の必要があるかどうか、いつごろ手術を受けるかの判断も変わってくる。
私の選択一つで、この子の人生を左右してしまうと思うと、怖い。

でも、腕の中で必死でおっぱいに吸い付き、何とか栄養を取ろうと頑張体るみーくんの姿を見て、気持ちが決まりました。
そして私は「今日は体重計測と授乳量計測、おっぱいマッサージをしてもらうためだけに来た…」と、それ以降は対して助産師さんに相談もせず、耳と脳みそを切り離すことにしました。

今一番心配なこととしては、みーくんが疲れてしまい、ミルクや母乳をたくさん飲めず、体重が増えていかないこと。
それだったら、私の乳首を嫌うようになったとしても、量の見えて飲みやすい哺乳瓶から、搾母乳やミルクを飲んでもらうのがいいんじゃないかと思いました。

本物のおっぱいを嫌うようになってもいい。私の子宮復古なんてどうでもいい。直接母乳がいいと言うのは私のエゴでしかない。
私の感情はすべて後回しで良くて、理性的に考えて、みーくんにとって一番いい方法をとりたいと思っている。
あなたが疲れない方法でどんどん飲めるなら、それがいい。
私はめいっぱいあなたを甘やかしたいんだ。

そしてたどり着いた我が家の方針

帰宅してから、今日助産師で聞いた話も伝えつつ、パパと一緒に、どうやってみーくんを育てていくかを話し合いました。
その結果、今回の母乳外来は一旦無視して、私たちは私たちのやり方で行くことにしました。

我が家では「ミルク+搾母乳育児」という方法です。

・消化不良にならないように、ミルク授乳の間は3時間を空ける。
・3時間経たずに欲しがったときには、冷凍搾母乳ストックを溶かし、欲しがるだけ飲ませる。
・直接授乳はあまりやらない。どうしても搾乳できず致し方ない時や、お腹いっぱいなのに寝付けない時のおしゃぶり代わり程度。

◆ミルク+搾母乳育児のメリット

この方法のいいところとしては、
・1日の総水分量が明確にわかるので、小児科で医師に一日の食事量を正確に伝えられる。
・おなかがすいてグズったときに、すぐミルクか搾母乳を飲ませてあげられる。(哺乳量増↑)
・保存した母乳を使うことでパパでも母乳があげられる(ママの睡眠時間増↑)
というところです。

ただ、少し大変な面もあります。

◆ミルク+搾母乳育児のデメリット

・完全母乳に比べて母親と赤ちゃん両方が太りやすい
  →これについては、電動搾乳機などを使用して搾乳を定期的に頑張っていけばいいし、ただでさえ痩せっぽちのみーくんにはその方がありがたいのでクリア。
・搾乳機代、ミルク代、母乳フリーザーパックなどその他物品の費用がかかる
・頻繁な哺乳瓶消毒が面倒、外出時の調乳アイテムの荷物が増える
  →これは仕方のないこととして受け入れました。

パパとの相談の結果、この方針になった理由としては、
「今できないこと(直接母乳を沢山飲ませる)をできるようにすることは、心理的負担が大きすぎる。
 それよりは、今できること(お金を出す、哺乳瓶を洗う)をやる方が、心理的負担の方が少ない。」
というパパの考えが軸にあります。

そのため、電動の搾乳機、除菌グッズ、メンテナンスアイテム、消耗品類など、手間が減るものは何でも導入しましたし、楽することにはお金を惜しみませんでした。どんなものを買ったかは、そのうち何かの機会にご紹介できればいいな。

完母、完ミ…私の考え

そうやって色々と考えるうちに、完全母乳育児について、私はある結論に至りました。

完母って、占いに似てますね。

医者も助産師も実母も義母も、多分それぞれの考えがあって、みんな言うことが違いました。
完母が一番という人、ミルクでも問題なく育てられたと言う人、どっちでもいいという人。
そして、どちらが絶対に良いとか、どちらの発育が顕著、どちらが問題がある、という明確な答えは今のところどこにもないのでしょう。

それなら、親である私達が、自分の信じたいものを信じていくしかないんたと思います。
それが一番自分の子供に合っていると信じて。

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