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【家族移住・留学】「もしかしてメルボルンに飽き始めてるんじゃないか?」 - 社会に溶け込むコツ - 2024.6

前回投稿からあっという間に4ヶ月。大学の授業、子供達の日本人補習校通いの開始、G/Wで日本から家族が遊びに来たりと(ウルルまで行ってきました)なかなかの忙しさでしたが、少し余裕ができたので久しぶりの投稿です。今回はメルボルンの社会を楽しむコツのようなものが少し見えてきたので、その考えをシェアしてみたいと思います。

最近、note のトップページでメルボルン生活始めました、という記事を良く見るようになりました。来る人増えてますかね? オーストラリアはコロナ後に移民が急増し社会の様々な面に悪影響が出ているため、移民を絞り込む政策を実行しています。多くの人が仕事が見つからずに苦労しているというニュースも見かけるようになりました。今回の話が少し違う切り口からヒントになるとよいのですが。

ちなみにカバー写真は Deakin Univeristy の校舎。今日はここで書いています。(みなさん、身近な大学のキャンパス、意外と図書館代わりに良いかもしれませんよ)

Deakin は Burwood という郊外にあり、大学のキャンパスのイメージそのもの

メルボルンと東京の違い

さて、ところで少し前の金曜日のこと。

いつも髪を切ってくれているCBDの美容師さんの予約時間を間違えてしまって、カットを別の方にお願いすることになった時の事。いつものように、とりあえずCBD(メルボルンシティ)についての世間話を開始するも、でもなぜだか続かない。

そう、普段カットしてもらっている方は同世代の子供がいるので、大抵子育てについての情報交換に華が咲いて、あっという間にカットが終わります(実はそれで子供達の補習校の情報も手に入れた)。しかし今回カットをしてくださる方はおそらく独身で、単身でメルボルンCBDで暮らしている方。

一通り天気の話やら、物価の話、テイラー・スイフトの話、F1の話、全豪オープンの話を振ってみるものの、、

「私、音楽もスポーツも全くわからないんですよねー。」

うーん、困った・・・。

と話題が途切れて暫く経ったあと、彼女がポンと一言。

「メルボルンて意外とすることないんですよねー。最近若い子から『週末どうしてます?』って聞かれたんですけど、『私が聞きたいよ!』ってなりましたねー」

そう、まさに!

いや、それハッキリ言ってくれる人に初めて会いました。自分だけ極端なのかと思ってました。聞けば彼女も東京から来ていて、もうすぐこちらにきて2年だが、来月でこちらを引き揚げて日本に帰るとのこと。

でも何が東京と違うんでしょう?

我々が出した結論は、メルボルンはCBDの中に”1つの街”しかないからでは、というもの。また、(アボリジナルの歴史を除けば)、オーストラリア独自のカルチャーの歴史はまだまだ浅く、「街」を掘り下げる余地が少ないのではないか、と。

他方、東京には渋谷があり、新宿があり、六本木があり、上野があり、表参道があり、銀座があり、お台場がある。少し足を伸ばせば横浜があり、下北沢があり、中目黒があり、茅ヶ崎や鎌倉だって遠くない。それぞれに違う街が、至近距離に密集していて、だからこそいつまでも刺激的なのかもしれません。

メルボルンという街は驚くほど安全で、外国人でも違和感なく受け入れてくれる暮らしやすい街。アートやスポーツのイベントが盛んで、コーヒーが美味しく、アカデミックで、とてもお洒落です。ステレオタイプなオーストラリアのイメージと違って、ほぼオンタイムで大抵の電車は来るし、しっかりしているところも多い。

Melbourne Central Station 前のトラム乗り場

人はとても優しくて、すべてが中庸で居心地が良く感じます。見ていて思いますが、おそらくは多くの(留学生ではなくて)市民の人生には余裕があり(比較的裕福な人が集まる都市だと思われます)、比較的ゆったりしていて、あくせくしている人が少ないのが1つの要因でしょう。資源や食料は豊富で、地震を恐れることもなければ、隣の国のミサイルに怯える必要もありません。ある種、隔絶されていて、とても安全。だからこそ、学業やスポーツ、仕事に集中するにはとても良い環境なのでしょう。

こちらに移り住んで1年以上経ち、メルボルンの街は日常の一部となり、もしかしたら、自分はメルボルンに飽きはじめているのかもしれない、と思うところもあります(人生には飽きていません、念の為)。そして改めて、ああ自分は都会が好きなんだなぁ・・と再認識しています。もうちょっと街からも刺激が欲しいのかな。海外に出ると自分のことをより理解できるようになるといいますが、まさにそうですね。

メルボルンをエンジョイするコツ

さて、一方でどうしたら先の美容師さんのように街だけで飽きないで、こちらの生活をより深くエンジョイし、現地の友人も作ることができるのか。私自身も街から刺激が欲しいと言いましたが、とはいえ我が家は結構ローカルの友人も増えて、現地の人たちだけのイベントにも参加したりと、生活に溶け込んでいる方だとも思います。

この1年で気がついたことは、私の周りでこの街をエンジョイしている人は、例えば地元の社会人野球やサッカークラブに入ったり、ブラスバンドをやったり、コーヒー文化に深く関わったりと、学業や仕事などの ”本業”以外のプライベートな趣味や活動で、現地のネットワークを広げているという点。

先にも書いたように、メルボルンはとてもインクルーシブな街。誰がどの国籍なのか、なんてことはわからないので誰も気にしておらず、とくにONではない、趣味の領域においては比較的オープンに受け入れてもらえます。私の日本人の友人は白人中心の野球部にポン、と入部して現地のネットワークを広げているし、我が家も学校や仕事ではなく、子供達の趣味であるブラスバンドやバレーボールなどを通じて、現地の友人のネットワークが広がっていっています。それが結果的に英語力を向上させたりもしている。

逆に、子供達の学校や大学・仕事ではやはりON/OFFの切り替えが明確なのか、そこまでネットワークは広がっていません。知人がONの場面で友人をつくろうと努力していましたが、あまり長続きしていないように見えます。つまり、ローカルの生活に溶け込み、それによって語学力も向上させようと思ったら、趣味のコミュニティを通じてネットワークを広げるのが比較的やりやすい、というのが最近感じていることです。語学力を上げたい、もっとこちらの生活を楽しみたい、という方は、何らかの趣味で繋がるグループに飛び込むのが近道かもしれません。

最近自宅近くの Oakleigh という街がギリシャ本国の次にギリシャ人の人口が多い街と聞いて、早速ギリシャ料理を食べに行ってきました。これもローカルの友人のネットワークから聞いた話。

余談ですが、子供達は土曜日に開催されている日本人の子供のための補習校に通い始めました。これは国語と算数について日本との教育の差分を埋めるためのカリキュラムで、メルボルンよりも日本が進んでいる部分をカバーしてくれます。どこかのタイミングで日本に戻ることも視野に入れて・・・の判断です。

もう振り切ってオーストラリアで大学まで出させるのか。途中で戻るのか。難しい判断ですが。土曜日も通学させるのはなかなかタフですが、おかげさまで、漢字のキャッチアップが進んできました。補修校の話はまた別途詳しく書いてみたいと思います。

最近子供達は土曜日の日本の教育カリキュラム補習校に通い始めました

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