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パキスタンのムガル建築のモスク

パキスタンのラホールの中心部にあるワジール・カーン・モスク(Masjid Wazeer Khan)は、ムガル帝国の建築的および芸術的な遺産です。ムガル帝国の第5代君主のシャー・ジャハーン皇帝の治世中に建てられたこのモスクは、ムガル建築の偉大さの象徴として立っています。

このモスクは、ワジール・カーンという王室の称号を持つムガル帝国の総督よって委託されたものです。ワジル・カーンはパンジャーブ州の副王となり、ラホールに記念碑をいくつか建設しました。ワジール・カーン・モスクは、スーフィーの聖人の墓を囲むために建設されました。

ワジール・カーン

ワジール・カーン・モスクの特徴は、色鮮やかで芸術的なフレスコ画とタイル細工です。それでは、このモスクの特徴を紹介します。

フレスコ画:ワジール・カーン・モスクの内壁は漆喰で塗りつぶされ、非常に精細なフレスコ画で飾られています。ドームの下面には、対になった木、ワインの水差し、果物の盛り合わせを描いたフレスコ画が描かれており、イスラム教の楽園の概念を暗示しています。

フレスコ画

タイル細工:モスクは、カシカリとして知られるペルシャ風のタイル細工で飾られています。タイルはカリグラフィー、花柄、幾何学模様でデザインされており、鮮やかな色と複雑なパターンが魅惑的な視覚体験を生み出します。

タイル細工「カシカリ」

ミナレット:モスクは4つの八角形のミナレットで飾られており、それぞれの高さは 100 フィートあります。ミナレットは見た目の美しさだけでなく、旧市街におけるモスクの位置を示す視覚的な目印として機能する重要性も備えています。

ミナレット

中庭:モスクのレイアウトは伝統的なムガル様式です。中庭の両側にはアーチ型の廊下があり、礼拝堂につながっています。メインの礼拝堂には大きな中央ドームがあり、それに付随して小さなドームと半ドームがあり、モスクの壮大さを強調しています。

中庭

ミフラーブ:ミフラーブ (メッカの方向を示す壁龕) は、カリグラフィーと花柄でデザインされており、ムガル帝国時代の高度な職人技を反映しています。

ミフラーブ

ワジール・カーン・モスクは、ユネスコ世界遺産暫定リストに登録されています。また、モスクは、外国政府からの寄付を受けて、アガ・カーン文化財団とパンジャーブ州政府の指導の下、大規模な修復が行われています。

ワジール・カーン・モスクの鮮やかなタイル細工、見事なフレスコ画、エレガントなデザインは、ムガル帝国の職人技が詰まっています。歴史的および文化的な観光名所であるこのモスクは、ラホールの中心部にムガル帝国時代の不朽の遺産の証として立っています。