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ビルビーとは? オーストラリアの絶滅危惧種

ビルビーと言う動物を知っている日本人は少ない。それは当たり前でこの動物はオーストラリアのクイーンズランド州や西オーストラリア州でしか見ることのできない種であるからだ。ビルビーは別名ウサギバンディクート、フクロウウサギとも呼ばれているが、ウサギのようにも見えてネズミのようにも見える。哺乳綱バンディクート形目ミミナガバンティクート科ミミナガバンディクート属に分類される有袋類。

ビルビーの特徴

ビルビーは体長。オス50cm、メス40cmで体重は1-2kg程度しかない小型哺乳類に当たる。全身の毛衣は青灰色で尾は黒。ビルビーは昆虫、果実、種子、球根などを食べて生活をしている。また行動は夜がメインとなり、生活場所は巣穴。まるでアリのように穴を掘って生活をして外敵から身を守るスタイル。繁殖様式は胎生で妊娠期間は2週間程度。

ビルビーは絶滅危惧種

ビルビーは絶滅危惧種に指定されている。この理由はとても簡単。人間による環境変化が大きな要因となっている。元々オーストラリアには肉食動物が住んでいなかった。しかし近代になりヨーロッパ人が入植すると、犬や猫、キツネなどがこの地に持ち込まれた。捕食が原因で生息数は減少し、いよいよ現代では絶滅危惧種に指定されてしまった。さらに言えば人間による環境破壊も原因で、ビルビーの生活圏の縮小、分断が起こっており年々生活が苦しくなっている。

ニューサウスウェールズ州と南オーストラリア州で絶滅

以上のような背景があり、ビルビーは1975年のワシントン条約発効時から、ワシントン条約附属書Iに掲載されている。ビルビーはニューサウスウェールズ州と南オーストラリア州で絶滅してしまっており、現在では西オーストラリア州とクイーンズランドでしか見れない。そこで現在オーストラリアの保護団体によりビルビーは飼育されており、繁殖した後に野に還す計画が進行中となっている。

100年ぶりに野生で繁殖

そしてビルビーは近年野生で見れるようになってきている。2020年、絶滅したニューサウスウェールズ州で行われている保護プログラムでは繁殖に成功しており、野生で生活するようになったビルビーを見れるようになっている。さらに野生下において、繁殖も確認されており、今後も個体数が増加していくとみられている。ビルビーはオーストラリアで見ることができる。動物園でも見ることが可能「だった」。東京の多摩動物公園ではバンディクートのいる動物園として有名だったが現在は非展示となっている。

多摩動物公園





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