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認知症新薬「レカネマブ」高まる期待

認知症はなかなか治療できない。そう思っている人は世の中で多くいるはず。しかしいよいよ認知症治療薬が出てきた。その名前はレカネマブ。この新薬は日本のエーザイ社とアメリカのバイオジェンによる共同開発だ。2022年に第3相試験において、主要評価項目と副次項目において、統計検定において有意差が認められたことにより、目標を達成。現在はヨーロッパに承認申請を出しているところだ。

FDA承認

レカネマブはFDAに承認された。FDAの神経科学部長は「アルツハイマー病の症状だけでなく、病気の進行にも対応できる」と一定の評価を下した。問題の価格だが、エーザイは、レケンビの米国での価格を年間2万6500ドル(約350万円)に設定したと発表。これは高すぎると思うかもしれない。だが、エーザイのCEO内藤氏は2026年までにアメリカで投与対象者が10万人を超えると予測している。

欧州でレカネマブ申請

ヨーロッパの欧州医薬品庁(EMA)にもレカネマブを申請中だ。レカネマブはアルツハイマー病治療薬として知られるが別の新薬「アデュカヌマブ」をEMAは過去に承認を見送ったと言う経緯がある。果たしてレカネマブは承認されるのかどうか、注目されるところである。日本でも1月16日、厚生労働省所管の医薬品医療機器総合機構(PMDA)にレカネマブの承認申請がされ、注目度が世界的に上がってきている。

アルツハイマー病

レカネマブはアルツハイマー病用の新薬として期待されている。アルツハイマー病はゆっくりと始まり悪化していく神経疾患である。この疾患に罹ってしまうと、患者の60~70%が認知症になると言われている。一般的な初期症状は、最近の出来事を思い出すことが難しくなるというもの。徐々に身体機能が失われ、最終的には死に至るというものだ。一般的な余命は3年から9年と言われており、今まで高齢者がこの問題に悩まされ死んでいった。今までこの病気を治せなかったのはそもそも、アルツハイマー病の原因が十分に解明されていないことが挙げられていた。果たして、レカネマブは人類の長年の悩みを解決してくれるのであろうか。治験の結果通りであればそうなるはずである。


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